2026年3月3日、コンステック、JR東海不動産、スカイスコープソリューションズは、外壁調査の精度・効率・安全性を高次元で両立する「ドローン赤外線ベストミックス調査法(以下、ベストミックス法)」を共同開発したと発表した。

 この手法では、従来の打診法と地上赤外線法、ドローン赤外線法を現場条件に応じて最適配分する。広範囲を短時間で調査できる赤外線法と打診法を組み合わせ、第三者災害の未然防止と資産価値の維持に貢献する。

飛行するドローン、赤外線により撮影した建物のイメージ
赤外線法とドローンによる外壁調査(イメージ図)
写真:建物の外壁をロープアクセス点検する作業員、飛行するドローン、撮影する赤外線カメラ
地上赤外線法、ドローン赤外線法、打診法の実施状況(検証実験時)

 ベストミックス法の開発の背景には、ビルや共同住宅などの外壁調査の実施率が十分ではない現状がある。この手法では、日が当たりにくい北面や狭い場所は打診法、そのほかの場所は赤外線法、高所はドローン赤外線法で調査を実施する。地上赤外線法とドローン赤外線法により、打診法と同等の検出精度で作業工数と費用を削減する。赤外線画像データによる記録は透明性を高め、報告品質の向上にも寄与する。

 資格保有者による体制のもと、ドローンは原則係留・保安員配置で運用する。日本建築防災協会の「定期報告制度における赤外線調査(無人航空機による赤外線調査を含む)による外壁調査 ガイドライン」を参考に、打診との併用確認を適切に実施する。実運用では、打診の適用範囲を40~50%に抑えながら、地上赤外線法とドローン赤外線法で広範囲をカバーし、費用対効果を最大化。全面打診法による調査と比較して約20%コストを削減する。

調査体制図
ベストミックス調査法の調査体制

 ベストミックス法は、2021年より横浜市、浜松市、習志野市の実建物で検証実験を行い、環境制約(離隔・風・電波等)への対応フローを策定するとともに手引きを整備した。将来的なドローン自動飛行や日常点検のデジタル化を見据え、建物所有者や管理者に迅速で高精度、安全な外壁調査を提供する。

ベストミックス調査法の適用フロー図
ベストミックス調査法の適用フロー