2026年2月26日、応用技術は、環境シミュレーションサービス「まちスペース」に、3次元の数値流体解析に基づく「風況解析」機能を追加したことを発表した。この機能により、ブラウザ上の簡単な設定で、都市部の風の傾向を短時間で手軽に予測・可視化することが可能となる。

新機能「風況解析」イメージ図

 まちスペースは、国土交通省のPLATEAUデータによるデジタルツインを活用した環境シミュレーションサービスで、これまで日影解析や騒音解析を提供してきた。今回新たに市場からの要望が高かった風況解析機能を追加。1回の解析で「任意の高さでの1平面」「風向に沿った/風向に直交した2断面」の3パターンの結果を作成できるようになった。従来は高度な専門知識とハイスペックな計算用パソコンが必要だった3次元の数値流体解析をクラウド上で手軽に実行できる。

 建物データの事前準備は不要で、「予測位置の指定」「風の条件(16風向・風速)」「予測高さ」を設定すると解析を開始し、専門知識がなくとも直感的に操作が可能。サーバー上で解析を行うため、複雑な3次元の数値流体の計算を20分程度で得ることができる。AIによる推定ではなく、物理法則に基づく計算を行うため信頼性の高い結果を提供する。

風況解析の設定パラメータ、解析結果

 この機能は、デベロッパー・設計会社では計画段階の事前検討として開発予定地周辺の現況風況を把握し、ビル風対策や配置計画の最適化に活用することができる。行政担当者は、市区町村内の風の傾向を把握することで、再開発計画の立案や都市部のヒートアイランド対策の検討に役立てることが可能。ドローンについては、飛行予定地付近の風況を事前にシミュレーションすることで突風などのリスクを回避し、より安全な飛行計画の立案が可能になる。

 今後、任意の構造物(IFCデータ等)を追加する機能を実装予定で、建物を建てる前と後の風環境の変化をシミュレーションできるようになり、計画段階での意思決定の迅速化と精度向上を支援するとしている。

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