2026年2月、住友商事とNTT e-Drone Technology(以下、NTTイードローン)は、国産農業用ドローンの普及拡大を目的としたマーケティング連携を開始した。
住友商事は2017年よりナイルワークスへ出資し、農業分野のスマート化を推進してきた。しかし、市場環境の変化や技術的課題の解消には時間を要する見通しとなり、2025年6月に農業用ドローンの開発リソースをNTTイードローンへ譲渡するとともに事業再編を実施した。開発リソース以外の残存事業は別企業へ譲渡した上で、ナイルワークスの解散決議を同年11月付で行った。
住友商事とNTTイードローンは、競争力の高い製品開発・普及に取り組む体制へと移行した後、国産農業用ドローンの普及拡大を目的としたマーケティング連携を行う。
日本の農業は担い手不足や高齢化が進み、省力化や効率化が喫緊の課題となっている。農業用ドローンは、農薬等の精密散布や圃場のセンシング、生育管理などに活用され、生産現場の負担軽減と生産性向上に貢献する有力な手段だ。一方、農業用ドローンは海外製品への依存度が高く、部品供給の不安定化やセキュリティーリスクが指摘されている。こうした背景から、国産技術を活用したドローンの普及と利用拡大は、農業の持続可能性確保や食料安全保障の観点から重要性が増している。
この連携では、住友商事が有する国内外の農業資材販売ネットワークを活用し、農業用ドローン製品および関連サービスのマーケティング・販売促進を共同で推進する。あわせて、講習や保守などのサポート体制の整備を支援し、全国の生産者が農業用ドローンを導入できる環境づくりを進める。
また、ベトナムを始めとする海外で市場調査を実施し、地域のニーズに応じた製品展開の可能性を検討するととともに、グローバル展開を見据えた事業モデルの構築を目指す予定だ。
NTTイードローンは、マーケティング推進の中で出てきたニーズを研究開発にも組み入れ、市場に沿った商品開発を推進するとしている。