2026年2月4日、アイ・ロボティクスは、駅構内やインフラ施設の天井裏などを対象とした点検業務において、ドローンによる点検と照明制御に関する技術の特許を取得したことを発表した。

 同技術は、人が入れない点検対象空間にドローンを侵入させ点検する手法に加え、設置された照明を点検の進行状況や対象位置に応じて制御することで、安定した視認性とデータ取得を可能にする。アイ・ロボティクスでは点群取得や3Dデータ活用を前提とした点検業務において、すでに実運用の一部として取り入れ、研究開発を続けている。

写真:ライトで照らしながら天井裏を飛行するドローン
ドローンによる天井裏点検のイメージ

 鉄道施設の点検分野では、ドローンや各種点検システムの導入が進められてきたが、実運用に至らないケースや、操作できる人が限られること、使い勝手などに課題があった。

 新技術やシステムを日常の保守業務の中で無理なく使える形にするため、アイ・ロボティクスは照明条件や視認性、取得データの安定性といった使い勝手や安全性に関わる要素を積み上げ、点群データや3Dデータを含めた点検結果を日常の維持管理業務に組み込む段階に進めている。この特許は、こうした現場視点での改善の積み重ねの一部を体系化したものとなる。

 この技術は映像による目視確認に加え、点群データの取得や3Dデータ生成を安定して行うことを前提に設計されており、照明条件を含めた点検環境を適切に整えることで取得データのばらつきを抑え、継続的な記録や比較を可能にする。これにより、施工前後の状態比較や変状把握、維持管理における定量的な評価など、点検DXの次の段階へと展開できる。点群や3Dデータを一過性の成果物ではなく、保守業務に組み込む形で活用できる点が特長となる。

 鉄道施設の点検では、安全性や確実性に加え、日々の保守業務で使い続けられることが重要であり、照明条件や取得データの品質を含めた点検設計は、結果の信頼性や業務の継続性を左右する重要な要素になる。アイ・ロボティクスは、既存の保守体制や運用フローとの整合性を重視し、現場の負担や運用リスクを最小限に抑えながら機能する仕組みを構築してきた。

 今後、鉄道事業者や関係者に対し、構想段階や実証、要件整理から実装後の運用設計までを視野に入れた協業を通じて、現場に即した技術と知見を提供していく。実際の保守業務に定着する形での展開を目指し、関係者と協議を重ねながら、役割分担や責任範囲を明確にしたうえで協業を進めるとしている。

特許番号特許第7801762号
発明の名称点検方法、点検装置、点検プログラムおよび点検システム
登録日2026年1月19日