2025年12月26日、北海道新十津川町とKDDIスマートドローンは、新十津川町役場の屋上にドローンポート「Skydio Dock for X10」を常設し、運用を開始したことを発表した。深刻化するクマなどの有害鳥獣被害に対してドローンの遠隔自律飛行技術を活用することで、初動確認の迅速化と監視の強化を図る。
クマ出没時の飛行については、クマの探索や行動範囲の確認、地域住民の避難を目的に地方自治体から依頼を受けた場合は、航空法の捜索・救助等のための特例(航空法第132条の92)の適用対象になり得るため、制度環境が整いつつあると判断し、今回のドローンポート常設に至った。これにより、状況に応じた柔軟かつ迅速なドローン運用が可能となり、クマ出没時における実効性の高い初動対応を実現する。
新十津川町役場の屋上に設置したSkydio Dock for X10は、ドローンの自動離着陸および自動充電が可能。クマ出没情報の通報を受けた際には現場へドローンを急行させ、現場作業者の安全を確保しながら迅速に状況を把握できる。
【運用フロー】
- 新十津川町内のクマ出没情報を受け、ドローンによる捜索を遠隔運航で実施。Skydio Dock for X10は、有害鳥獣が活動しやすい夜間も自律飛行が可能で、可視光カメラやサーマルカメラの併用により発見の可能性を高める。
- 現地にクマがいる場合には、スピーカーを活用した追い払いや、クマの位置情報を猟友会へ共有し、罠の設置を行う。
- クマが発見できなかった際は、上空からドローンによる周辺エリアの監視・見守りを行い、地域住民の安全確保に貢献する。
【設置機体】
- Skydio Dock for X10
今回の運用開始にあたり、KDDIスマートドローンは地元猟友会との連携を開始。技術導入だけでなく、それを現場で活用する地域人材の育成に向けた猟友会向けドローン講習プログラムの検討も進めている。
KDDIスマートドローンは、全国に1,000カ所のドローンポートを配備し、約10分で駆けつけ可能な体制の構築を目指している。地域を支える新たな社会基盤として、有害鳥獣対策をはじめ防災や見守りなど、地域課題の解決に資するドローンの社会実装を推進する方針だ。
