2025年12月5日、ハミングバードは、東京都目黒区と「災害時における無⼈航空機を活⽤した⽀援協⼒に関する協定」を締結したと発表した。同社が東京都内で災害協定を締結した自治体は今回で11区目となる。

写真:協定書を手に持つ2人
協定締結式の様子。ハミングバード代表取締役 鈴木伸彦氏(左)、青木英二目黒区長(右)

 目黒区は武蔵野台地の端に位置し、台地と目黒川・呑川などの谷が複雑に入り組んだ、起伏に富んだ地形である。「坂の街」として知られる一方、急斜面が多く点在し、豪雨や地震時には崖崩れ等の土砂災害が発生する懸念がある。木造住宅が密集し道路が狭いエリアも多く、災害時には緊急車両の通行が困難になるおそれがある。こうした地形や都市構造において、上空から広範囲かつ立体的に状況を把握できるドローンは初動対応で有効活用できる。

 この協定により、ハミングバードは災害発生時に操縦士を派遣し、被災状況調査や捜索活動、行政機関への情報提供を実施する。

【具体的な協力内容】

  • ドローンにより⽬⿊区内の被災状況の情報収集、調査および捜索活動を⾏うこと。
  • ドローンにより撮影した情報を目黒区または目黒区が指定する防災⾏政機関等に提供すること。
  • 前2号に掲げるもののほか、両者の協議により定めた事項に関すること。
写真:ドローンを操縦する様子、飛行するドローン

 また、平時から防災訓練や啓発イベントで連携を強化し、地域の防災力向上を目指す。その一環として、11月29日に旧目黒区立第十一中学校の解体工事にあわせて大規模な訓練を実施し、目黒区、目黒消防署、目黒消防団と連携して上空から情報収集訓練を行った。

写真:ランディングパッド上のドローン、その奥には消防車などが停まっており消防団員の姿も見える
写真:放水する様子