ACSL米国子会社のACSL, Inc.は、カナダでのドローン製品販売事業を開始した。カナダのドローン販売代理店Jam Industries(以下、Jam)と、2025年12月4日に販売代理店契約を締結し、小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」200機の受注を獲得した。受注金額は1,346千ドル(1ドル150円の場合、約2億円)。納期は未定で、輸出手続き等に要する期間を勘案し、Jamと調整中だ。

 世界のドローン市場では、経済安全保障や環境配慮に関する政策が加速している。米国ではNational Defense Authorization Act(NDAA)によって、ロシア・中国製ドローンの政府調達が禁止されており、中国のドローンメーカーであるDJIは、2022年10月より米国防総省の中国軍事関連企業に指定されている。こうした状況の中、セキュアで多用途な小型空撮ドローンの需要が高まっている。

 ACSLは、2023年1月、カリフォルニア州に米国子会社ACSL, Inc.を設立し、2024年1月よりSOTENの販売を開始した。米国と同様の規制が今後カナダでも導入されることが予想されることから、公共安全(Public Safety)分野等での活用が見込まれることを踏まえ、カナダ市場への進出を決定した。

 DCC子会社のJamは、業務用AV機器や電化製品の流通を担う企業であり、広範なサプライチェーンと強力な営業チャネルを有している。カナダ全域に販売網を構築しており、その物流・販売インフラを活用することで、ACSLは迅速かつ効率的な市場展開を狙う。

 ACSLはJamとの契約締結により、カナダ市場でのドローン製品販売事業を開始するとともに、北米全体での販売拡大を目指すとしている。