2026年8月31日、Terra Drone(以下、テラドローン)は、石油・ガス関連施設、発電所、送配電設備、空港・港湾、通信・物流拠点などの重要インフラを、悪意あるドローンによる侵入・攻撃から防護するC-UAS(カウンターUAS/対ドローン)システムの開発を開始すると発表した。
防衛領域で開発を進める迎撃ドローン、自律飛行、AI目標追尾、センサー連携、指揮統制などの技術を基礎に、民間重要インフラ向けに安全性、運用性、経済性を最適化した統合型ソリューションとして開発を進める。
ロシアによるウクライナ侵攻では、攻撃対象の周辺国でもドローンの越境、墜落、漂着が発生している。主要送電線の停止や油槽所付近での海上ドローンの自爆などが報告されており、平時からの常設・即応体制の整備が求められている。
欧州委員会も2026年2月にEU全体の「ドローンおよびカウンタードローン・セキュリティ行動計画」を公表している。
システム概要
このシステムは、重要インフラ周辺の低空域に侵入する不審ドローンを検知・識別・追跡し、必要に応じて迎撃ドローン等で対処する統合型C-UASソリューションである。
【主な開発要素】
- レーダー、RF、EO/IR等と連携した不審ドローンの検知・識別・追跡
- 複数センサー情報を統合し、脅威判定と対処判断を支援するC2機能
- 高速飛行、自律航行、AI追尾等を活用した迎撃ドローン
- 電子妨害等のソフトキルと迎撃ドローン等のハードキルを組み合わせた多層防御
- 施設ごとの地形、安全要件、運用条件に応じたシステム設計
- テラドローンが有するUTM(無人航空機運航管理)の知見を活用した空域管理
従業員や住民、既存施設が存在する環境に対応するため、迎撃性能だけでなく、安全性、誤作動防止、運用負荷の低減、既存警備体制との連携、保守性を重視して開発を進める。
防衛領域における迎撃・自律飛行技術と、民間ドローン領域で培ってきた運航管理、安全管理、点検、UTMの知見を組み合わせることで、平時から重要インフラを守る低空防護プラットフォームの構築を目指す。
同社は今後、重要インフラ事業者やセキュリティ企業、各国政府・規制当局などとの連携を進め、エネルギー施設、空港・港湾、通信、物流、データセンターなどを対象に用途別の実証およびシステム統合を推進する。将来的には、重要インフラを平時から常時防護する低空防護プラットフォームとしてグローバル展開を目指す方針だ。
