2026年7月1日、スタンダード・リンクは、英国のドローンテクノロジー企業Sky-Drones Technologies(以下、Sky-Drones)と戦略的パートナーシップを締結し、同社製品の日本における独占販売権を取得したと発表した。
スタンダード・リンクは、Sky-DronesのVTOLプラットフォームの日本市場展開を起点に、将来的にはスタンダード・リンクが保有するAI画像解析やカラーナイトビジョンなどのセンサー技術群との連携により、離島物流、医療配送から防衛・安全保障まで、日本市場に最適化した統合ソリューションの構築を目指す。
2011年に英国で設立されたSky-Dronesは、機体、フライトコントローラー、クラウドフリート管理ソフトウェア、AIアルゴリズムまでを自社開発するフルスタック型のUASメーカーだ。
同社の主力製品である「SkyLane」は、長距離の目視外飛行(BVLOS)運用に最適化された垂直離着陸(VTOL)固定翼無人機プラットフォームである。エッジAIフライトコントローラー「AIRLink」を核とし、高度な自律飛行能力を備え、5G/LTE通信やエッジAI機能を搭載。物体検知や追尾、画像強調などのリアルタイム処理を機上で行う。
日本国内では、過疎地や離島における人口減少や高齢化に起因する物流網の維持、および「物流2024年問題」によるドライバー不足への対応として、ドローン物流の社会実装が求められている。
Sky-Dronesのラインナップのうち、航続距離500km・ペイロード7kgを備える「SkyLane-350」は離島間配送に適したスペックを持つ。ハイブリッド仕様の「SkyLane-650H」は水素推進等により最大45kgの物資を14時間にわたって運搬可能で、大型貨物の長距離輸送に対応する。これらの機体群はSky-Drones Cloudによる一元的なフリート管理・UTM(無人航空機運航管理)統合のもとで複数機同時運用が可能だ。
固定翼VTOLのSkyLaneに加え、同社はカーボンファイバー製マルチコプター「Xシリーズ」も展開している。点検や監視などホバリング主体の任務に適しており、固定翼と回転翼を組み合わせることで、長距離から近距離まで幅広く対応する。
IMU、速度レーダー、GPSジャミング防護を統合したGNSS拒否環境対応ナビゲーションにより、GPSが意図的に妨害される環境下でも飛行が可能。高性能EO/IR(可視光・赤外線)ジンバルカメラを搭載し、偵察・監視・目標捕捉(RSTA)任務に対応する。AIメッシュネットワークによる複数機同時運用(スウォーム)技術を有しており、広域の監視・捜索任務において単機運用を超える運用効果を発揮する。
スタンダード・リンクは、特許を保有する自社のAI画像解析技術やカラーナイトビジョン技術を、エッジAI(AIRLink)とクラウド(Sky-Drones Cloud)の両レイヤーに実装することを構想している。これにより、海上や災害現場などの通信制限環境でも、機上とクラウドの双方でAI解析が行える体制を整える方針だ。
また、特定国製のドローンへの依存脱却と経済安全保障の観点から、英国で設計・製造されている同社製品の導入は、セキュアなサプライチェーンの構築に寄与するとしている。
