2026年5月15日、神奈川県は、完全自律型水中ドローン(AUV)を活用した藻場測定手法を企業等と開発し、県内漁業団体がブルーカーボンクレジットを申請する実証を実施すると発表した。
近年、二酸化炭素(CO2)の新たな吸収源として、海藻や海草などの海洋生態系が貯留する「ブルーカーボン」が注目されている。自治体や企業がこれらを環境クレジットとして創出・取引するためには対象となる藻場の面積を潜水士が測定するなど、負担の大きさが課題であった。
今回の実証では、水中ドローンを陸上から無線で操作し、水中を自律航行させて藻場を測定する手法についてBlueArch社の開発を支援し、2026年7月に城ヶ島でカジメを対象とした測定実証を横浜国立大学地域連携推進機構臨海環境センターと連携して実施する。
神奈川県は、自律・操縦の切替が可能な衛星誘導式水中ドローンを活用したクレジット申請の実証を2025年度に実施。その結果、同手法によるクレジットが2025年12月に認証され、2026年3月にすべてのクレジットの購入が完了した。
一方、船舶を出して水中ドローンで測定する手法では、安全面や天候の影響が課題であった。そこで、船舶と潜水を必要としない新たな藻場の測定手法として、水上・水中ドローンを組み合わせた手法で測定を行い、2026年3月に城ヶ島でワカメの測定を実施した。この実証では県とUMIAILE、BlueArchが連携し、水上ドローンを陸上局から中継して水中ドローンを遠隔制御する手法を開発している。
今後、無線自律型水中ドローンによるカジメの測定を2026年7月に実施する予定。県内漁業団体がブルーカーボンクレジットを申請して認証を受けた場合、2027年1月頃の販売になる。
この取り組みにより、簡易かつ低コストであるブルーカーボンの測定手法および申請モデルを構築し、持続可能な藻場保全活動の仕組みづくりを目指す方針だ。
