2026年3月26日、日本水中ドローン協会は、韓国のエンジニアリング企業DAEHAN EnCと、韓国における水中ドローンの普及活動、社会実装、人材育成などに関する協力に向け、MOU(基本合意書)を締結した。

写真:握手を交わす2人
韓国・京畿道城南市で行われた調印式の様子。DEAHAN EnC代表取締役 パク・ジュギョン氏(左)と、日本水中ドローン協会代表理事 小林康宏氏(右)

【MOUに基づく主な協力内容】

  • 水中ドローン技術・システムに関する情報共有
     日本水中ドローン協会が有する水中ドローンの技術、運用方法、関連システムに関する知見を共有し、DAEHAN EnCによる韓国内での活用検討活動に協力する。
  • 産業・公共・研究分野における活用検討への協力
     インフラ点検をはじめ、産業、公共、研究など幅広い分野での水中ドローン活用に向け、対象分野や活用方法の検討に協力する。
  • 教育・セミナー・展示会・技術交流への協力
     教育プログラム、セミナー、展示会、技術交流等を通じて、水中ドローンへの理解促進と実務人材育成に協力する。
  • 共同事業・実証に向けた協力
     DAEHAN EnCが進める実証や試行的取り組みに対し、日本水中ドローン協会が必要に応じて知見提供や助言を行い、実装に向けた検討に協力する。
  • 韓国における推進体制づくりへの協力
     韓国における水中ドローン市場の成長を推進する体制づくりや将来的な関連団体設立の検討に向けて、制度設計、運営体制、人材育成の考え方などに関する情報共有と助言を行う。MoUでも、推進団体の設立(設立を含む検討)に向けた協力が明記された。
写真:2人が調印する様子
調印式の様子
写真:調印書を手にする2人
調印後の記念撮影

 日本・韓国の両国では、橋梁、港湾、河川設備、ダム、上下水道・管路など、水中部を含む社会インフラの維持管理高度化が共通課題となっている。特に、水中や狭小部など人が直接確認しにくい領域では、安全性、効率性、記録性の面で水中ドローンの活用が期待されている。

 初期協議では、韓国側から、ダム・水門・橋梁などの水中構造物診断、水中部を含むデジタルツイン構築に必要なデータ取得体制、導入機材の選定、教育・運用人材の育成が具体的な論点として挙げられた。協力活動を先行して、2026年2月には、韓国でDAEHAN EnC職員向けの水中ドローン安全運用トレーニングを実施。安全運用の考え方や基礎知識、基礎操縦、実技対応を通じて、現場導入に向けた人材育成を具体化している。こうした実践を踏まえ、今後の協力を継続的かつ発展的に進めていく方針だ。

写真:講義の様子
座学による基礎知識と安全運用の講義
写真:水中ドローンを使った実技の様子
実技では基本的な設定から模擬点検運用イメージまで実施する

代表コメント

日本水中ドローン協会 代表理事 小林康宏氏

 このたびのMOU締結は、韓国において水中ドローンの普及や社会実装を進めようとするDAEHAN EnCの取り組みに対し、日本水中ドローン協会として協力していく新たな一歩であり、大変意義深く感じています。
 当協会はこれまで、日本国内において安全運用、人材育成、認定スクール展開、普及啓発、社会実装の後押しなどに取り組んでまいりました。
 今回、韓国でDAEHAN EnC職員向けの安全運用トレーニングを実施し、その延長として今回の合意に至ったことを嬉しく思います。今後も、当協会が日本で培ってきた知見を生かしながら、DAEHAN EnCの皆様の挑戦を支え、水中ドローンの有効性が韓国でも広く伝わっていくよう協力してまいります。

DAEHAN EnC 代表取締役 パク・ジュギョン氏

 このたび、日本水中ドローン協会とMOUを締結できたことを大変嬉しく思います。
 DAEHAN EnCはこれまで、韓国における社会インフラ分野の安全診断、計測、維持管理に取り組んでまいりましたが、水中ドローンについても今後大きな可能性を持つ分野であると考えています。一方で、韓国ではまだ制度面や活用環境の整備が十分とは言えず、これから普及と実装を進めていく必要があります。そうした中で、先進的に取り組んでこられた日本水中ドローン協会と連携し、学び合いながら協力できることを大変意義深く感じています。今回の連携を通じて、水中ドローン分野の技術発展はもちろん、日韓両国の協力関係のさらなる発展にもつながることを期待しています。

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