2025年12月22日、日本無人航空機免許センター(以下、JULC)は、業務用ドローン自動飛行支援アプリGeonix(ジオニックス)の最新版となる「Geonix 2.0」のリリースを発表した。
Geonixは、安全性、効率性、データセキュリティの実現を目的に開発された国産アプリであり、従来のGeonix 1.0が持つ、高低差のある現場でも数分で飛行計画を作成して自動飛行できる機能を継承しながら、対応機体・送信機の拡充、DJI Pilot 2アプリを削除しても運用可能な独立環境を実現した。
このアップデートにより、ネットワーク制限下やセキュリティ要件の厳しい現場でもGeonix単独での自動飛行運用が可能となり、より自由度の高い運用環境を提供する。また、DJI Pilot 2との併用にも対応し、現場や目的に応じてシステムを柔軟に選択できる。例えばPilot 2の「ライブミッション記録」を活用した点検飛行と、Geonixの「正確な地形追従」や「通信監視」による安全な独立運用を使い分けることが可能。これにより、双方の利点を生かした新しい運用スタンダードを提供する。
ドローン運用におけるセキュリティ要件や通信制限、データ保全方針などが多様化する中、自治体やインフラ・防災現場では、「Geonix単独運用による独立性・安全性」と「高精度な点検を求めるPilot 2の利点」の両方を求められるケースが増えているとして、JULCはDJI製機体を活用できる環境を広げることを目的にGeonix 2.0を開発した。Geonix単独でも、Pilot 2と併用でも運用できる柔軟な基盤を提供する。
主なアップデート内容
- 対応機種の拡大
「Matrice 300/350/400」「Matrice 30/30T」「Mavic 3 Enterprise/Thermal/Multispectral」などを正式サポート。 - DJI Pilot 2不要の独立運用に対応
DJI送信機にGeonixのみをインストール可能。飛行経路作成から離着陸までをGeonixで完結。 - 通信監視・遮断機能の強化
不要な通信を検知・遮断し、データ流出を未然に防止。災害現場や機密性の高いエリアでも安心して運用可能。 - 地形追従・ウェイポイント分割の最適化
高低差の大きい地形(山岳・谷地・堤防など)において、安全で安定した自動飛行を実現。
