2025年9月10日、Soracle(以下、ソラクル)は、大阪での空飛ぶクルマのビジネス化に向け、相互連携・協力体制の構築、取り組みの充実を図ることを目的に、大阪府および大阪市と「空飛ぶクルマのビジネス化の推進に向けた連携協定」を締結した。
空飛ぶクルマのビジネス化に向け、ソラクル株主の日本航空はこれまで、2025年4月の大阪・関西万博開幕時から、空飛ぶクルマが行き交う「未来の空」を描いたイマーシブシアター「そらクルーズ」を提供するとともに、ソラクルは、この未来の空の実現に向けた第一歩として7月に「Future Sky Experience」として実機サイズのモデル機展示を行った。2026年には大阪・関西エリアにおいて、Archer開発の空飛ぶクルマ「Midnight」による実証運航も予定している。
同協定のもと、大阪・関西万博での取り組みを引き継ぎながら、2027年中の大阪・関西エリアにおける商用運航開始に向けた具体的な取り組みを大阪府・市と推進する。
協定に基づく具体的な取り組み例
1. 大阪を中心とする関西地域での空飛ぶクルマの運航ネットワーク形成に関すること
① 観光分野を中心とした空飛ぶクルマビジネスモデルの構築
- 観光分野におけるビジネスモデルの検討と具現化に向けた方策の推進
② 観光以外の分野での利用に向けた調査・検討
- 大阪を拠点として関西各地の主要地点や空港への展開に向けた検討
③ インフラ整備
- 運航ネットワークの形成に必要な離着陸場の整備推進に向けた調査・検討
- 事業立上げ・拡大を支える後方支援体制(整備施設・人材養成等)の検討・構築
- 事業立上げ・拡大を支えるインフラ・データ基盤の整備
2. 空飛ぶクルマ関連ビジネスのワンストップ型展開支援に関すること
① 社会実装に必要な支援項目の洗い出し・対応
例)試験飛行を含む運航にかかる離着陸場、経路等における自治体や官民関係者との調整・環境整備など
② 官民関係者と連携した事業環境を踏まえた制度整備・規制緩和の検討
③ 空飛ぶクルマに対する社会受容性の効果的な向上に関する事項
例)機運醸成(対外発信、プロモーション)
3. 救急医療、災害時における支援等に関すること
① 救急医療における空飛ぶクルマの活用方策の調査・検討
- 空飛ぶクルマを活用した救急搬送の可能性調査・検討
② 災害時における空飛ぶクルマの活用方策の調査・検討
- 災害時に空飛ぶクルマを活用した救助活動、物資搬送等の可能性調査・検討
知事・市長コメント
大阪府知事 吉村洋文氏
この度、Soracleさんと大阪府・市とで、この空飛ぶクルマについての連携協定を結ぶことができ、本当に嬉しく思います。
大阪・関西万博での空飛ぶクルマの展示により、多くの来場者の方や府民の皆さんが、空飛ぶクルマに乗って空を自由に移動したい、旅したいと思っていらっしゃると思います。
それを2027年、この大阪ベイエリアで実現する。そこに向けて様々な課題はあろうかと思いますが、Soracleさんと協力し、大阪府・市も全面的に当事者として取り組むことで、2027年に商用運航を、そして大阪に来れば空飛ぶクルマに乗ることができるということをめざしていきたいと思います。大阪・関西から、空の移動革命を実現していきましょう。
大阪市長 横山英幸氏
今回、Soracleさんというパートナーと素晴らしい連携協定を締結できることを嬉しく思います。
現在開催している大阪・関西万博において展示した空飛ぶクルマの技術を社会実装していくことは大きな目標の一つであり、2027年の商用運航開始に向けて歩みを進めるSoracleさんを大変心強く思います。空飛ぶクルマの可能性は大きく、観光のみでなく、連携協定にもある医療・災害向けの活用にも期待をしておりますし、大阪は海に面していることから、初期フェーズにおける社会受容性の向上とその先の初期実装という観点では、適した場所と確信しております。大阪市には空飛ぶクルマの専用離着陸場の大阪港バーティポートがありますので、ぜひご活用いただきたいと思います。
商用運航の実現に向け、大阪府と一丸となってSoracleさんをサポートしてまいります。
