2025年4月9日、Liberaware(リベラウェア)は、北九州市「企業変革・スタートアップ・グロースサポート事業」のイノベーション支援プログラム「行政課題解決」枠にて、狭小空間点検ドローン「IBIS2」と多機能発射台を活用した港湾桟橋環境に適した点検を実施したと発表した。
同事業の行政課題解決枠では、北九州市が設定した課題を解決するためのスタートアップによる実証実験および研究開発の実施、試作品・サービスの開発・改良に係る調査・検討・開発・検証・準備等に対する資金支援・伴走支援を行っている。
実証実験の概要
潮流が速い場所の海上に設置された桟橋では、潮流の影響が比較的少ない干潮時間帯で点検を行う必要があり、さらに海水面と桟橋上部工下面部との間が狭いため、小型ボートや潜水士による目視や水中ドローン等による点検の作業時間を十分に確保することが困難とされていた。
今回の取り組みでは、持続可能な形での点検手法を確立するため、温風ヒーター・無線送受信装置など桟橋環境に必要な機能を加えた多機能発射台を開発。そこからIBIS2を離陸させることで、制約が多い桟橋環境での調査を実現した。
多機能発射台は温風ヒーターを備えており、地上と海面の温度差によってIBIS2のカメラレンズに発生する結露を防止する。また、桟橋下部では通常時に使用している無線装置からの指示が届かない可能性があるため、発射機本体に無線受信装置を搭載した。