2025年4月2日、ブルーイノベーションは、国土交通省が策定した「上下水道DX技術カタログ」に、球体型ドローン「ELIOS 3」を活用した下水道点検技術が掲載されたことを発表した。

 将来にわたり上下水道サービスを提供し続けるには、デジタル技術を活用し、メンテナンスを高度化・効率化させる上下水道DXの推進が重要となる。国土交通省は、上下水道施設のメンテナンスの高度化・効率化に向けたデジタル技術の導入を後押しするため、上下水道DX技術カタログを策定している。

上下水道DX技術カタログに掲載された「ELIOS 3」を活用した下水道点検技術(ぼやけた画像)

 今回カタログに掲載された技術は、球体ガードを有するELIOS 3を活用して、狭く、暗い下水道管内を安全に点検する。同機はビジョンセンサーとLiDARを備え、機体の安定性能が高く、操縦技術の習得も容易。地上部から操縦することで地下に潜ることなく点検ができ、安全確保と作業効率化を実現する。

3Dマップ、ドローンからの映像

 ELIOS 3は、レーザーを使ったLiDAR SLAMの技術を使い、3Dマッピング技術を活用してリアルタイムに下水道管内の変化を可視化。例えば、硫化水素が付着し、ひびが入りやすくなり、コンクリートが劣化し、表面が剥離し陥没しているトンネル上部の様子等、映像のみでは発見しづらい状態を3Dモデリングで可視化する等、従来の目視検査や映像撮影では難しかった構造の詳細の把握や変化等の記録が可能になる。これにより、点検精度が向上し、下水道の長期的な維持管理に貢献する。

ELIOS 3の外観
ELIOS 3