CalTaは、2025年2月中にデジタルツインプラットフォーム「TRANCITY」をアップデートし、順次提供を開始する。

 このアップデートでは、地理空間データを表現するオープンな標準フォーマット「GeoJSON(ジオジェイソン)」(※1)に対応。TRANCITY上の3Dデータとさまざまなオープン地図データを重ね合わせ、情報を統合・可視化することで、より効率的なインフラ管理や改良計画の策定が可能になる。

 そのほか、ユーザーからの要望が多かった、データのグループ化、計測管理における承認機能など細部にわたる機能追加・改修を行う。

※1 GeoJSON:地理空間データを表現するオープンな標準フォーマット。データ交換で使用されるJSON形式をもとにしており、GISやマッピングソフトウェア、ウェブアプリケーションで広く利用されている。

DIDエリアが黄色に色付けられたデジタルツイン
TRANCITY上でDID(人口集中地区)のGeoJSONデータを表示した画面。DIDエリアが色分けされ、地形や建物と重ねて視覚的に確認できる。

 TRANCITYは、スマートフォンやドローンで撮影した動画をアップロードするだけで、3Dデータをデジタル地図上に自動生成し、撮影地点や撮影時間をひも付けて管理できるデジタルツインプラットフォーム。点群・BIMデータなどの各種データをアップロードし、生成した3Dデータとともに一元管理することもできる。

 今回のアップデートでは、TRANCITY内で地理空間データを表現するオープンな標準フォーマットGeoJSONの活用が可能になる。ユーザーは、撮影した動画から生成した3Dデータや、他の点群・BIMデータをGeoJSONファイルと一つの画面で重ね合わせ、情報を統合・可視化することで、より効率的なインフラ管理や改良計画の策定が可能になる。

追加・改修した機能

  • 写真重ね合わせ機能の強化
     写真の明るさ・コントラスト調整で、現地状況の詳細な確認が可能。
薄暗い屋内の天井付近の画像
調整前
「調整前」画像よりも明るい屋内の天井付近の画像
調整後
  • データのグループ化機能の追加
     複数のデータをまとめることで、効率的にデータを管理。
  • 計測管理に承認・確認機能を追加
     計測値に対して承認・確認のプロセスを記録することで、チーム内の作業進捗や計測値の正確性を確認しやすくなり、業務の効率性を向上。

 その他、UIの改修や、最新カメラへの対応などのアップデートを行う。

 今回のアップデートにより、これまで時間と手間を要していた取得データと公開データの重ね合わせが容易になり、より直感的で効率的なインフラ管理が可能になる。