2025年10月15日、エバーブルーテクノロジーズは、小型・無人除雪機の除雪ドローンをプロ仕様に強化した新製品「除雪ドローンPRO(SRD-F11N)」を発表した。

 建設機械等のレンタル大手である西尾レントオール向けに開発されたモデルで、安全性、運用性、汎用性の向上を図っている。

写真:除雪ドローンPRO(SRD-F11N)外観
除雪ドローンPRO(SRD-F11N)

 近年、高齢化による除雪作業の人手不足、作業時の転倒・事故リスク、インフラ現場の除雪対応、労働負担など、雪害による社会課題が顕在化している。除雪ドローンはこうした課題の解決を目指して開発され、北海道や東北、北陸各地での導入実績をもつ。

 今回発表された新モデルの除雪ドローンPROは、ユーザーからのフィードバックをもとに安全性向上、連続稼働、重量物搬送など、法人利用シーンに適した機能を強化している。

 建設・インフラ・イベント等の多様なレンタルネットワークを持つ西尾レントオールの流通網を通じて全国に展開する。

主な新機能

  • バッテリー交換対応
    予備バッテリーの事前準備により電池切れ時も即座に交換・作業を継続でき、長時間運用が可能。
  • 非常停止ボタン・ブレーキ
    4つのモーターそれぞれにブレーキを装備。傾斜地(最大30度)でも確実に停止し、安全性が大幅に向上。
  • 前後分割式荷台
    前後分割式の荷台を装備しており、合計100kgまでの重量物運搬が可能。予備バッテリーや資材の積載に活用が可能。
  • 牽引オプション&急速充電器
    1800kgの車両も牽引可能なフック用メンバーの追加装備が可能。また、3倍速で充電できる10A急速充電器も選択可能。

利用想定シーン

  • 狭い通路や敷地での除雪
    小型・軽量ボディとスキッドステア方式により、歩道やエントランスなど大型除雪機が入りにくい場所でも作業が可能。非常停止ボタンを備えるほか、可動ブレード式のため万が一衝突した場合も人や構造物に危害を加えにくい設計。
  • 夜間・早朝の建設・インフラ現場
    モーター駆動のため早朝深夜でも静かに稼働。バッテリー交換により長時間の除雪作業が可能。
  • 自治体・企業の補助的除雪
    降雪初期や軽積雪時の一次対応として活用することで、従来の大型除雪機と役割を分担する。
  • 除雪以外の牽引、運搬作業
    冬シーズンだけでなく通年を通して活用が可能。

主な仕様

製品型番SRD-F11N
操縦方式遠隔操縦型
サイズ全長1.1m×全幅0.7m×全高0.5m
ホイールベース0.55m
タイヤ4.00-7 2P.R. 外径 約0.4m
装備重量約95kg
操舵方式スキッドステアリング(差動式)
最小回転半径約0.6m
最高速度前進6km/h、後進6km/h(常温、平たん路)
稼働時間3時間(常温、平たん路にて前進最高速度で走行時)
1時間あたり作業面積約500m²(零度、平たん路にて4km/hで走行時)約0.7m
除雪幅適した雪質新雪、こしまり雪
ブレード高約0.2m
バッテリー12V鉛蓄電池×2個=24V
駆動モーターDC24V・250W×4個=1000W
充電方式・時間家庭用コンセント AC100V・6時間から10時間(常温)
安全装置安全ブレーカー、ブレーキボタン、誤操作防止回路
付属品コントローラー、充電器レンタル専用