イームズロボティクス、福島県南相馬市でドローン配送サービス（DEPOモデル）の実証実験

　2025年8月29日、イームズロボティクスは、経済産業省の中小企業イノベーション創出推進事業（SBIR事業）に採択された「高性能ドローンの開発・社会実装」プロジェクトの一環として、ドローン配送サービスの実証実験を実施すると発表した。

　過疎地域や災害時の物流確保など、社会的課題の解決に資する取り組みとして位置づけられており、以下の観点から新たな配送モデルの検証を行う。

• 配送困難地域における新たな物流モデル（配送デポモデル）の実用性検証
• 1人のオペレーターによる複数機運航（1:N運航）の手順・安全性の検証
• ドローンステーションへの配送や置き配機能など物流運用の省人化・自動化の可能性評価

　イームズロボティクスとTISが開発したクラウド型地上管制システム（GCS）を用いた実証により、将来的な商用化や制度整備への知見提供を目指す。

　配送デポの運営は、イームズロボティクスと佐川急便が連携して取り組む想定で行う。

　近年、地方における物流維持や高齢化による買い物弱者の増加が課題となっており、地域インフラの再構築が求められている。

　この課題に対し、イームズロボティクスは、ドローンによる効率的かつ柔軟な配送ネットワークの構築を目指す。実証の成果をもとに、今後の制度設計・事業展開にも積極的に寄与するとしている。

実証概要

【主な検証内容】

• 配送パターンの検証
  
  • ラストワンマイル（個人宅）配送
  • 共同受け取り施設への配送
  • ドローンステーションを使用した配送
• 1人のオペレーターによる複数ドローンの運航手順検証
  
  • クラウドGCSを使用した1対多運航の確認
  • 運航に必要な外部情報と連携した運航監視の確認（UTM、気象センサー）

使用機体

• イームズロボティクス製「E6150MP」

配送ルート（想定）