2025年1月7日、先端技術無人航空機トレーニングセンター(以下、AUTC)は、沖縄県立本部高校と連携し、無人航空機に関する教育プログラムを開始することを発表した。

 同校は生徒数の減少による廃校の危機にあり、さまざまな改革を試みてきた。しかし根本的な解決には至らず、新たな魅力ある教育プログラムの導入が求められていた。今回、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業」を活用し、無人航空機の国家技能資格取得支援を開始する。

 無人航空機の操縦ライセンスは16歳から取得可能で、同校はドローンの利活用に適した環境であることから、生徒の学習意欲を高めることが期待される。

写真:海の上をわたる瀬底大橋と、その向こう側に見える瀬底島
瀬底大橋と瀬底島
写真:体育館に設けたドローンの飛行コースと4人
実地教習の見学に訪れた名桜大学木暮教授と記念撮影

 本部高校の生徒が取得した資格は、地元自治体の観光振興や都市計画に活かされる可能性がある。無人航空機を活用した観光PRなど、地元自治体と連携した地域活性化を推進する。

 無人航空機の操縦にはプログラミングやデータ解析などのデジタルスキルが求められる。生徒はこれらのスキルを習得し、将来のDX社会を担う人材へと成長することが期待される。

 ドローン教育を通じ、生徒の主体性や問題解決能力を育成する新たな教育モデルを創出する。

写真:安全確認を行う様子
機体の飛行前安全確認
写真:飛行訓練を行う様子。体育館をドローンが飛行している
実地教習(飛行訓練)
写真:安全点検を行う様子
飛行後の安全点検

 今後、AUTCと本部高校は、以下の取り組みを進めるとしている。

  • 無人航空機の操縦に必要な知識や技術を体系的に学べるカリキュラムの開発。
  • 地元の企業と連携し、インターンシップや職場体験の機会を提供。
  • 本部町の観光協会などと連携し、無人航空機を活用した観光PRやイベントを企画。
  • 地元公立大学である名桜大学や、先行してAUTC支部として登録された沖縄高専との教育機関同士の連携。