2024年9月25日、スペースワンとCalTaは、スペースワンの水中ドローンによる水中撮影ノウハウと、CalTaのデジタルツインプラットフォーム「TRANCITY」を活用し、水中インフラの点群・3Dデータを最適生成させる実証試験に成功したことを発表した。
老朽化が進む水中インフラの点検では、潜水士の高齢化や人手不足、点検自体の危険性から、水中ドローンの活用が広まっている。しかし、水の透明度や潮の流れ、GPS電波が届かないといった水中特有の環境条件により、画像や映像だけでは正確な位置や寸法などの把握が困難であった。水中の三次元化は有効であるが、3Dスキャナーやソナーなどの従来の手法では、データ処理が煩雑で実用化は進んでいなかった。
両社は、水中ドローンにより水中特有の環境条件下で撮影した映像、陸上で撮影した空中ドローンと手持ちカメラの映像から、水中と陸上部分が一体となったインフラの点群・3DモデルをTRANCITYで生成することに成功した。
さらに、従来の潜水士等による水中インフラ点検で課題となっていた、対象物の正確な位置、寸法や面積の把握をデジタルツイン空間において可能とした。
従来の煩雑なデータ処理を簡素化し、位置情報や時系列情報とともに、インフラの全体像から詳細までを確認できることから、水中の三次元化を素早く安価で確実に実現するとしている。