NTT Sports Xは、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)と、NTT Sports Xが管理するラグビー場「浦安Dパーク」において、複数メーカーの自動走行ロボットと自動走行ロボット管制サービス「RobiCo」を導入し、施設管理・運営を行う取り組みを2024年9月より開始する。

写真:メーカーの異なる自動走行ロボット2台

 スポーツ施設の管理・運営では、警備や清掃・来訪者の対応・競技用設備の維持管理などさまざまな業務を同時に行うための労働力の確保が課題となっている。ロボットなどのデジタル技術の活用に期待が寄せられているが、1種類のロボットではさまざまな業務を代替することができず、各業務に適した複数メーカーのロボットを運用することが必要となる。

 この取り組みでは、将来的なスポーツ施設でのロボット普及を見据え、浦安Dパークで施設管理者が行う管理・運営業務の一部代替を行うため、各種業務に適した複数メーカーのロボットを導入し、複数メーカーの自動走行ロボット管制サービスRobiCoを用いて運用体制を構築する。

【競技用設備の保守点検などのスポーツ施設管理業務】

 屋外で定期的かつ高頻度に実施するため施設管理者の負荷が大きいスポーツ施設内の巡回業務にロボットを活用する。門の開閉確認やフィールド内の残置物のチェック、競技用設備(フィールド内の土壌センサー)の点検など、複数の施設管理業務を1台のロボットで行う。

写真:ロボットが施設を巡回する様子
ロボットによる施設管理業務代替のイメージ

【試合・イベント開催時における利用者対応などのスタジアム運営業務】

 ユースケースに合わせて複数メーカーのロボットを活用する。具体的には、利用者へのドリンクサーブなどを行うシーンを想定している。

写真:ロボットの上部を開けて中に手を差し入れる様子
ロボットによるスタジアム運営業務代替のイメージ

【各社役割】

NTT Sports X・ロボット走行に関わる各種準備
・ユースケースの検討
・フィールドの準備および提供
NTT Com・ロボット導入に関わる各種サポート(ロボットの選定・走行事前準備・導入後のサポート)
・自動走行ロボット管制サービス「RobiCo」の提供(遠隔操作を含むロボットの運用)
・スポーツ施設でのロボット活用ユースケースの検討支援
・各種共創プログラムの検討


 今後両社は、ロボット運用による施設管理業務の効率化と運営業務での付加価値の創出を目的として、ロボット活用領域の拡充を引き続き検討する。さらに、浦安Dパークをロボットの社会実装に向け必要な取り組みを複合的に実現できる場として位置づけ、ロボットの走行や運用テストなどを行えるテストフィールドとして、ロボットメーカー等のパートナー向けのコンテンツも整備する予定だ。

 NTT Comが加盟するロボットデリバリー協会を通じて複数のロボットメーカーや関連企業などとの連携を進め、幅広いユースケースの創出に取り組むとしている。