2024年5月22日、FLIGHTSは、公共測量にも対応する測量向けドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN(フライトスキャン)」のXT32M2Xモデルをリニューアルし「FLIGHTS SCAN V2 M2X」として発表した。同日より予約受付を開始し、納品は今秋以降を予定している。なお当面の間は、現行モデル(XT32M2X)の受注受付も継続する予定だ。

 主な変更点は、外観、可視光カメラ画素数(2400万画素を6100万画素に向上)、解析プロセッサー(ARM Coretex-A72およびARM Coretex-A53にアップグレード)。

FLIGHTS SCAN V2 M2X

項目内容
重量1.7kg(現行モデル:1.56kg)
可視光カメラ画素数6100万画素(現行モデル:2400万画素)
解析プロセッサー・ARM Coretex-A72(×2 at 1.8GHz)およびARM Coretex-A53(×4 at 1.2GHz)
・8GB DDR4 RAM at 1600MHz
・512GB Embedded SSD
システム精度(水平、垂直)3-5cm
センサーXT32M2X/Hesai
照射点数640,000
最大リターン数3
計測高度最大 300m、推奨 30~12m
製造国アメリカ
対応ドローンMatrice 600 Pro、Matrice 300 RTK、Matrice 350 RTK、ビルドフライヤーchrome

※アップグレードした項目

Matrice 350 RTKに搭載した様子

FLIGHTS SCAN マルチユースに対応

 また、FLIGHTS SCANのマルチユースへの対応を発表。ドローンだけでなくMMS(車両搭載)やバックパック、ハンドヘルドなど多様な手法での測量が可能となる。LiDAR SLAMにも対応することで、屋内などGNSSを受信しづらい環境下での高精度なレーザー測量が可能になり、ドローンでは難しかった箇所の測量や非GNSS環境下の補完測量として活用できる。

対応予定の測量手法

車載写真レーザー測量(MMS)

 車両に搭載し、道路を走行しながら対象物に対して横から照射。

ハンドヘルド型/バックパック型 LiDAR SLAM with GNSS 測量

 GNSSアンテナを装備して歩行しながら断面または全周囲を測量。

左:バックパック、右:ハンドヘルド

LiDAR SLAM技術を用いた測量

 GNSSを使わずLiDAR SLAMにより、GNSSの取得が困難な建物内、トンネル、森林のほか、ドローンの飛行ができない場所(第三者の立ち入りが多い都市部や幹線道路沿い等)などを、主にハンドヘルド型、バックパック型で測量する。