NEXT DELIVERYは、2024年5月19日、北海道上士幌町において、1人のリモートパイロットが2機の運航・監視を行う体制でドローン配送デモフライトを実施した。当日は河野太郎デジタル大臣がその様子を視察した。

ドローンが置き配した弁当を受け取る河野デジタル大臣(かみしほろシェアオフィス)

 同社は現在、陸上輸送とドローン物流を融合した新スマート物流SkyHubを社会実装する地域において、主にレベル3.5飛行(※1)で物流ドローンの運航を行っており、二等無人航空機操縦士(目視内限定解除)以上のリモートパイロットが運航・監視を実施している。2023年度には、山梨県小菅村で1人のリモートパイロットが1機の遠隔運航・遠隔監視を行う体制で、全国9つの地域の物流ドローン運航を行ってきた。

 現在までの総飛行回数は1,960回、そのうちレベル3.5飛行は252回となる(2024年5月17日時点)。2024年度からは、1人のリモートパイロットが複数機体の運航・監視ができる体制(複数機運航)の試験運航を始めており、12月までに1対5機の実運用を目指す。

 複数機運航が日常的になることで、運航が効率化し、運用コストの削減が可能となるため、ドローン配送事業化の進展が期待される。

※1 レベル3.5飛行:デジタル技術の活用(機上カメラによる歩行者等の有無の確認)により、補助者や看板の配置といった立入管理措置を撤廃するとともに、無人航空機の操縦ライセンス(無人航空機操縦者技能証明)の保有および保険への加入により道路や鉄道等の横断を伴う飛行を容易とするもの。

物流専用ドローン「AirTruck」と河野デジタル大臣(中央右)、竹中貢上士幌町長(中央左)(かみしほろシェアオフィス)
レベル3.5飛行、複数機運航について説明する様子(かみしほろシェアオフィス)