2024年5月8日、SpaceGrabは、AIを活用した独自開発のソフトウェアや最先端のロボット、ドローンを導入することでスマート保安を実現する「ロボティクス事業」を本格的に開始することを発表した。

 日本国内では、インフラ設備の老朽化や維持管理を行う人材の不足、高齢化が問題となっている。定期的な点検・維持管理が欠かせない電力発電所やプラントなどの大規模施設は、従来の人手による方法では作業効率の低下や安全性の課題が生じている。それに対し、点検作業の自動化や遠隔監視などを活用した「スマート保安」への関心が高まっており、経済産業省も積極的に推進している。

 SpaceGrabのロボティクス事業は、3D測量データとAIを活用した自社独自のソフトウェア、および最先端のロボットやドローンを用いて施設の自動巡視・点検を実施。人間の目では見ることができない場所や危険な場所も含めた、施設全体の詳細な監視・点検を行う。また、AI技術を組み合わせることで、収集したデータから異常の早期発見や予防保全が可能となる。


【ロボット・ドローンの販売、導入支援】

 同事業では、点検作業の自動化を支援するロボット・ドローンの販売および導入支援を行う。顧客のニーズに合わせて機体を選定し、点検箇所のヒアリングから施設内の巡回ルート選定、ルート検証・最適化、スケジュール構築まで、ロボット・ドローンを使用した点検システムの導入をトータルでサポートする。

【ソフトウェア開発、パッケージソフトの販売】

 独自のソフトウェア開発やパッケージソフトの販売(SaaS)も行い、操作画面のアイコンやボタン配置を直感的にわかりやすく構築することで、ユーザビリティの高いソリューションを提供する。エナジーロボティクス社との提携によるソフトも販売・サポートし、ロボット導入後の点検業務の即時開始を実現する。

 同社は今回のロボティクス事業の推進に加え、送電線清掃・点検や保険DXなど多岐にわたるサービスの展開を計画している。また、国内外の発電所やプラント業界へのサービス提供を拡大し、グローバルな事業展開を加速させるとしている。