2024年4月23日、東北電力ネットワークとKDDI、KDDIスマートドローンは、ドローンで撮影した画像情報から、送電鉄塔に取り付けられたボルト・ナットの抜けや緩みなどの異常を自動検出する「送電鉄塔のボルト・ナット異常検出AI」を協業で開発し、同月より運用を開始すると発表した。
鉄塔などの送電設備の点検はドローンを活用して効率化を図ってきたが、鉄塔1基あたり数千本程度取り付けられている大量のボルト・ナットの点検に関しては、ドローンが撮影した画像を人の目で確認し、抜けや緩みなどの異常を見つけていた。そのため多くの時間と労力を要し、異常個所の判定も作業員の判断に委ねられていた。
また、抜けや緩みなどの異常個所をその部位や場所ごとに画像を選択して報告書に添付する作業に時間を要し、報告書作成にも課題があった。
今回開発したAIをKDDIスマートドローンが提供する「AI画像解析サービス」に実装することで、ボルト・ナットの点検に要する時間と労力が低減し、東北電力ネットワーク向けの点検結果の報告書作成機能を付加することで、異常判定から報告書作成までの一連の業務を大幅に効率化することができる。
同サービスにより、送電鉄塔の保守業務における異常判定精度の品質向上と効率化を図り、電力の安定供給に取り組むとしている。
【各社役割】
東北電力ネットワーク | AI開発に必要な要件の定義および運用 |
KDDI | AI開発全体のプロジェクト管理 |
KDDIスマ―トドローン | AIのサービス開発、保守 |