2024年3月19日(イギリス)、ナチュラルインテリジェンス企業のOpteran Technologiesは、オーダーピッキング/搬送用ロボットメーカーであるSAFELOGとの大規模な提携を発表した。

 SAFELOGは、Opteran Technologiesの汎用タイプの自律型ソフトウェアOpteran Mindを、倉庫や工場のさまざまな環境で利用される同社のモバイルロボットに搭載する。

 複数年にわたる長期契約によってSAFELOGは、照度変動や次々に障害物が出現するほこりっぽい環境下で作動する自律型ロボットの生産性向上のニーズに、GPS不要で対応できるようになるとしている。

 SAFELOGはOpteranとの協業で、高い堅牢性と効率性を実現するモバイルロボットの開発を進めている。オーダーピッキングや搬送用のモバイルロボットの分野で高い品質の製品の提供するため、既存の2D・3D LiDAR、Visual SLAMソリューションの自己位置推定エラーによる移動ロボットの失敗率を減らすことを目指している。

 ロボット1台の設置にそれぞれ磁気トラックとQRコードあるいはリフレクターで構成されるインフラが必要であるため、特に数百台のモバイルロボットが同時に稼働する倉庫では自己位置推定エラーの頻度が高まり、試運転の時間と運用コストが増す。

 Opteranの自己位置推定ソフトウェアを搭載することで、インフラを追加することなく新しいプロジェクトを迅速かつ効率的に開始することができる。

 Opteran Mindは、10年にわたる昆虫の脳の研究に基づき、自然界の脳のアルゴリズムをリバースエンジニアリングして開発された。自然界において生物は本質的で効率的なナビゲーションが可能だ。Opteran Technologiesはナチュラルインテリジェンスと呼ぶモデルでそのアプローチ方法を再現している。また、ソニーのIMX219カメラやRK4566 ARMチップなど、低コストの2D CMOSカメラやARMコアで作動するため、統合コストやBOMコストを削減し、所有コストを下げることができる。

 Opteran Mindは、ロジスティクスや倉庫配送、石油・ガス検査用ドローン、採掘用UAV、自律走行車など、さまざまな用途の地上ロボットや空中ロボットに搭載が可能だ。