日本郵便は、2024年3月4日から3月22日の期間、新たに開発した物流専用の新型ドローン「JP2(通称)」を用いて、郵便局から配送先地区の受取人宅の近隣施設まで、補助者なし目視外飛行(レベル3.5)による荷物などの配送試行を実施する。

 レベル3.5飛行では、従来のレベル3で必要とされる立入管理措置(補助者・看板の配置)がデジタル技術の活用により撤廃され、道路や鉄道等の上空の横断が条件付きで可能となる。

 2021年6月に、日本郵便および日本郵政キャピタルはACSLと業務提携契約を締結し、物流専用ドローンの開発に取り組んできた。既存の機体よりも搭載可能な荷物の重量(ペイロード)が増加した機体を活用することで、中山間地域でのドローン配送の実用化の進展が期待される。

配送試行の概要

運行日:2024年3月4日(月)~3月22日(金)
運行区間:出石郵便局(兵庫県豊岡市出石町町分117)配達区内
主催:日本郵便
実施協力
ACSL:物流専用ドローン「JP2(通称)」の提供および運航の支援
兵庫県・豊岡市:地域、関係団体などとの調整支援

使用機体の概要

 物流オペレーションを考慮した荷物の搭載等の簡便性や、社会受容性を意識したデザインを重視。レベル4(有人地帯における目視外飛行)のための型式・機体認証取得を想定した設計・仕様。

 地上局PC画面で常時遠隔監視を行い、緊急時等には遠隔からの操作介入が可能。

「JP2」機体イメージ
通称JP2
外寸(プロペラ含む)長さ 2,272mm × 幅 2,500mm × 高さ 721mm
動力バッテリー
最高速度10m/s(36km/h)
最大離陸重量24.9kg
最大積載量4.5kg
運航方式自動航行
耐候性能風速10m/s


【新・旧機体スペック比較表】