2024年2月20日、Japan Innovation Challenge(以下JIC)は、同法人が提供するドローンによる夜間捜索支援サービス「NIGHT HAWKS」において、 富良野スキー場と提携し「FURANO NIGHT HAWKS」を発足したことを発表した。富良野スキー場へ2名の訓練教官を派遣し、スキー場スタッフ4名に2024年2月6日より計5日間、ドローンの飛行訓練を含めた捜索技術の指導と機材類の貸与を無償で実施した。

飛行訓練の様子
技術指導の様子

 北海道における冬山での遭難件数は2023年1月~3月までの期間で54件あり、その内37件がスキー場でのバックカントリー遭難となっている。バックカントリースキーを目的とした国内外から北海道への訪問者は急増しており、今年はさらなる増加が見込まれるという。

 北海道の冬季の遭難は、気温低下が著しく遭難者の体温を奪うため一刻も早い救助が望まれる。富良野スキー場においても広大なコースとパウダースノーが海外旅行客から人気があり、バックカントリー遭難が課題となっている。

 JICではNIGHT HAWKSのメンバーによるドローン捜索活動を行っているが、冬季は運用していない自社の機材類をスキー場に無償で提供し、現地のスキー場スタッフに活用してもらうことにより、迅速な捜索活動の実現を目指す。

各者コメント

富良野スキー場 支配人 渡部雄司氏

 富良野スキー場では世界中のお客さまがスノーアクティビティーを思う存分お楽みいただけるよう、十分な対策を行い安全・安心なスキーリゾートを目指しています。

 遭難発生時、従前は地上からスキーパトロールがアプローチしていましたが、今後は空からのアプローチも加わり、より安全にスピーディーな捜索活動が可能になると期待しています。

Japan Innovation Challenge 代表理事 上村龍文氏

 2021年より「NIGHT HAWKS」として北海道、東北、関東でサービスを提供してきたが、冬の時期は現場への遠距離移動や現場での遭難支援活動を考慮すると、サービス提供が困難であるため、冬季はサービスが提供できませんでした。今回、富良野スキー場様へ技術提供を機に全国のスキー場様へと広げていきたいと考えています。