2023年12月19日、日本無人航空機免許センター(以下、JULC)は、公助機関などを対象とした教育カリキュラム「無人航空機 災害対応基礎」の提供を、2024年1月より開始すると発表した。災害・事故時に即応できるよう訓練方法を習得し、実際の災害・事故発生時に迅速に対応できる操縦者を育成する。

 災害や事件、事故への対応、捜索救助などにおいて無人航空機の活用が進んでいる。災害時等では、効率的かつ効果的な飛行の検討や、機材の選択、飛行範囲の決定など適切な判断が求められる。また、接触・墜落などの二次災害は避けなくてはならない。

 同カリキュラムは、静岡県焼津市地域防災課の実践的な災害対応運用に基づいた内容となっている。焼津市地域防災課は、無人航空機組織構成や注意点、飛行訓練を含めた実際の運用経験を2015年から積み重ね、現在はJULCと協定を締結し、同社の教材を活用した登録講習機関として職員や消防団員の育成を行っている。公助機関としての立場から災害・事故支援者に求められる行動や必要な対応、手動・自動操縦の訓練方法など、公助機関と支援者が共に活動する際の実用的な情報を同カリキュラムに取り入れている。

「無人航空機 災害対応基礎」について

受講対象者 :災害時に活動する公助機関、公助機関と協定を締結している事業者等
カリキュラム内容 :災害・事故対応に必要とされる知識から機体・カメラの知識まで、基礎的な情報を幅広く網羅。受講対象者である災害時に活動する公助機関、公助機関と協定を締結している事業者等が、有事の際に安全・迅速に情報収集できる内容になっている。(座学講習のみ)
カリキュラム開始時期 :2024年1月より全国のJULC教習所にて提供開始
定価 :7万7,000円(税込)

「無人航空機 災害対応基礎」講習内容
マルチローター無人航空機による災害対応飛行の概要
災害規模による活動体制に関する知識
災害対応時の活動
災害対応等における航空法上の取り扱い等
マルチローター無人航空機基礎知識
災害時に活用する無人航空機の性能・機能
災害対応時の飛行方法
飛行訓練方法
機体維持管理

▼無人航空機 災害対応基礎
https://julc.co.jp/course/disaster-response