2023年8月21日、リハスは、同社が運営する就労継続支援B型事業所「リハスワーク砺波」において、ドローンショー・ジャパン(以下、ドローンショー社)より受託したドローンショーに使用する専用ドローンの組み立て作業を開始したことを発表した。

 共に石川県金沢発のスタートアップ企業である両社は、イベント規制緩和もありドローンショーの需要が高まることを見込み、ドローンショー専用機体の増産のため協力体制を構築した。

業務受託について

 ドローンショー社はこれまで、パートタイム人材の雇用等によりドローン製作業務を行ってきたが、イベントの増加によるドローンの大量発注により人手が必要となり、リハスの業務受託に至った。

 ドローン製作にはさまざまな作業工程があり、その中で事業所の利用者それぞれが取り組むことができる作業を選定し、ドローンショー社と役割分担、共同することで生産性が向上しているという。

 現在、ドローンのパーツ取り付け1000基の依頼を受けており、主に精神障がい者が担当し、1日4~8名体制で業務に取り組んでいる。作業内容は、製作途中のドローンに指定されたパーツを指定された位置に取り付ける工程であり、専門職種の支援員が利用者の障がい特性に合わせ、1部分の工程を切り出し、軽作業に落とし込むことで多くの利用者が作業に参加。利用者ごとに適した難易度で提供している。

 製作したドローンは2023年8月に札幌で開催されるドローンライトショーにて使用される予定だ。

各社代表のコメント

リハス代表取締役 岩下琢也氏

 “福祉が地域を支える社会の実現”を目指す中で、こうして同じ金沢発のスタートアップ企業にも貢献できたことを大変嬉しく思います。

 また、ドローンショーを通じて、日本の多くの方に感動を届けるとともに、障がいを持つ方がドローンの制作に携わり、活躍し、その感動を届ける一助を担っていることを知っていただけると嬉しいです。

ドローンショー・ジャパン代表取締役 山本雄貴氏

 地元金沢の企業とご一緒出来たことは、大変喜ばしいことであり、また様々な形の障がい者就労支援があると思いますが、リハスで働く皆さんに楽しい仕事をご提供できたことが何よりも一番嬉しいです。

 今後もドローンのエンターテイメントを通じて、沢山の“楽しい”をこの金沢から創り出したいと考えております。

「リハスワーク砺波」について

 リハスワークは、就労継続支援B型事業所の全国平均工賃が1万6,507円といわれる中(令和3年 厚生労働省)、平均工賃5万円以上を目標としている。

 リハスワーク砺波は、2022年11月にイオンモール砺波(富山県砺波市)内に就労継続支援B型事業所として開所した。就労継続支援B型事業所は、障害者総合支援法に基づくサービスで、通常の事業所への就職が現時点で困難な障がい者への就労サポートを行っている。リハスワーク砺波では、18歳以上の精神障がい、知的障がい、身体障がいを持つ人を対象に、石川県の県木「ヒバ」の木材を使ったものづくりや菓子製造、地域の企業から委託した仕事などを提供している。