2023年3月31日、三菱重工業(以下、三菱重工)は、ドローンで現地確認を行うスマート保安の実証試験を、中部電力と共同で実施したことを発表した。愛知県豊田市において、開発中の三菱重工製ドローンによる保安業務の有効性を確認したものとなる。

スマート保安 実証試験の様子

 中部電力再生可能エネルギーカンパニー水力事業部では、山間部にあるダム・発電所周辺の狭い道路やアクセス困難箇所などを、自動車および徒歩で現地確認する作業員の安全確保や担い手不足などが課題となっている。同課題を解決するとともに、作業効率化・コストダウンを実現するため、同実証試験を実施した。

 具体的には、三菱重工の民間機セグメントが現在開発中のシングルローター型ドローン1機を使い、高度35~50mを時速10~20kmで飛行しながら、搭載カメラによる現地状況と人物確認ならびにスピーカー機能の音達確認を実施した。

 保安業務におけるドローンの有効性が確認できたことから、同社は中部電力と引き続き連携し、さらに山深い場所におけるドローンを用いた長距離自律飛行の実施や安全飛行に向けた施策の検討などを行うとしている。