ブルーイノベーションは、発電所や石油化学プラント、工場などのインフラ施設内を自動走行ロボット(以下UGV)が定期的に巡回し、点検・保守業務を効率化・無人化するロボット自動巡回ソリューション「BEPサーベイランス」の正式サービス提供を、2024年2月21日より開始する。
従来の人による巡回点検にかかっていた時間や手間を削減するほか、作業内容の標準化や点検データの蓄積・定量化による予兆保全に貢献する。遠隔からのリアルタイム監視も可能なため、施設状況を即時に把握したい緊急時にも活用できる。
BEPサーベイランスは、高画質カメラやサーモカメラ、マイクなどを搭載したUGVが施設内を定期的に自動巡回し、設備状況や計器の数値などのデータ収集を自動で行う。巡回後は充電ポートに帰還するため施設内の無人化に寄与する。
また、点検結果は手書きされることも多く、作業内容や結果が属人化され、共有や蓄積・分析が難しいといった課題もあったが、同サービスではUGVの経路やデバイスの向きを設定することで、点検対象物を同じ画角・状態でデータ保存する。その点検結果をレポート出力して共有することや、ビッグデータ化することで設備の予兆保全に貢献する。
災害や事故などの緊急時にはUGVを緊急巡回させ、デバイスを手動操作することで、遠隔地から施設状況をリアルタイムで把握、情報を共有することができる。
BEPサーベイランスは2022年4月1日からトライアルサービスを開始、複数のインフラ施設での現場検証を経て、今回ソリューションとして正式提供を開始する。
BEPサーベイランスの特徴
スケジュール予約
点検経路・点検開始時間をセットしておくことで予約点検を行う。定期的にセットしておくことで、自動で定期巡回点検を行う。点検計画に沿って抜け漏れなく点検を実施する。
自動巡回・データ取得
施設内の点検対象の場所と経路をセットすることで何度でも同じ経路を自動巡回。巡回プランは複数設定でき、それぞれスケジュール管理が可能。
自動充電
新規開発の充電ポートが付属。4時間の充電で4時間の巡回点検が可能。巡回点検後は充電ポートに自動帰還する。
ネットワーク管理・レポート出力・遠隔操作
取得した点検データは自動送信され管理アプリで確認。データは位置情報とともに閲覧できる。点検結果はレポートとして出力も可能。管理アプリ上でリアルタイム映像を確認できる機能を新規追加しており、緊急時にはデバイスの手動操作が行える。
カスタマイズ性
カメラなどのデバイスは現場の状況や環境に応じてカスタマイズが可能。管理画面・レポートの形式なども、要望に応じてカスタマイズできる。
UGVの仕様
外観寸法 | H1210mm × W458mm × D501mm |
重量 | 56kg |
動作環境温度 | 0℃~40℃ |
電源 | AC100Vで充電 |
充電時間/連続稼働時間 | 4時間/4時間 |
最高速度 | 3.6 km/h |
走行可能最小幅 | 60cm |
経路自動走行 | 自己位置推定、メモリトレース等 |
安全機能 | 衝突防止、非常停止、接近時警告音、異常発生時緊急停止 等 |
ネットワーク接続 | Wi-Fi |