2023年1月20日、スカイロボットは、2022年12月5日に開始された無人航空機操縦者技能証明制度に合わせ、同社が運営するドローンスクールジャパン系列スクールおよび同校において、2023年1月下旬より、マルチローターにおける一等および二等の受講申し込みの受付を開始すると発表した。登録講習機関での講習を修了すると、指定試験機関での実技試験が免除される。
無人航空機技能証明は、レベル4(有人地帯における補助者なし目視外飛行)の実現に必要となる操縦者の技能を国が証明する操縦ライセンス制度である。具体的には、一等無人航空機操縦士資格を有する者が、第一種機体認証を得た機体を用いて飛行の許可・承認申請を行い、新しい運航ルールを遵守することで、カテゴリーⅢ飛行(立入管理措置を講ずることなく行う特定飛行)が可能となる。
技能証明には「一等」「二等」という区分のほか、無人航空機の種類として「マルチローター」「ヘリコプター」「飛行機」があり、さらに限定変更として「夜間飛行」「目視外飛行」「25kg以上の機体」を限定解除するか否かの選択が可能だ。
受講から資格取得までの流れ
制度開始に伴い、「登録講習機関」と「指定試験機関」の2つの機関が新設された。自動車運転免許に例えると、登録講習機関は自動車教習所(ドローンスクール)、指定試験機関は都道府県の運転免許センターにあたる役割となる。
登録講習機関のドローンスクールジャパンでは、学科講習・実地講習・修了審査を受講できる。
<DIPS 技能証明申請者番号取得>
1. ドローン情報基盤システム(DIPS2.0)にてアカウントを作成する。
2. 「技能証明申請者番号の取得」をクリックし、申請する。
3. 本人確認審査後、技能証明申請者番号が発行される。
<登録講習機関での受講>
1. 学科講習
それぞれのコースで必要履修時間が定められており、法令や安全、無人航空機の仕組み等について受講する。例として、二等無人航空機操縦士講習初学者コースの場合、10時間の履修が必要。ドローンスクールジャパンでは、PCやスマートフォンを用いて受講可能なe-ラーニング教材を使用する。受講期間中は何度でもくり返し視聴可能。
2. 実地講習
操縦技能だけでなく、飛行計画の作成や点検方法についての実技講習を受講する。二等無人航空機操縦士講習初学者コースの場合、10時間の履修が必要となる。受講日数は3~4日間(受講人数による)。
3. 修了審査
二等無人航空機操縦士講習初学者コースの場合、「四角飛行」「8の字飛行」「GPSオフ(ATTIモード)での基本操作」の操縦のほか、飛行前後の点検や飛行計画など操縦以外の点について審査を行う。
<指定試験機関での受験>
1. 試験申込システム
日本海事協会が運営する無人航空機操縦士試験ウェブサイトより試験申し込みの手続きを行う。
2. 学科試験
学科試験は、登録講習機関で履修した学科講習の中から出題される。
一等無人航空機操縦士学科試験概要 | |
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試験時間 | 75分 |
形式 | 三肢択一式 |
問題数 | 70問 |
合格基準 | おおむね90%程度 |
二等無人航空機操縦士学科試験概要 | |
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試験時間 | 30分 |
形式 | 三肢択一式 |
問題数 | 50問 |
合格基準 | おおむね80%程度 |
3. 身体検査
無人航空機の操縦に際して身体基準を満たしていることが求められ、次のA~Cのいずれかの方法により受検する。なお、最大離陸重量25kg未満の限定変更と一等無人航空機操縦士試験の場合には、Bの方法で受検する。
A. 自動車運転免許証などの有効な公的証明書の提出
B. 医療機関の診断書の提出
C. 指定試験機関での身体検査受検