2023年1月10日、SkyDriveは、航空機業界で30年ほどの経験を持ち、ドイツのVolocopter GmbHで最高技術責任者(CTO)を務めたArnaud Coville氏が、2023年1月1日に最高開発責任者(Chief Development Officer/CDO)に就任したことを発表した。

Arnaud Coville氏(左)と、SkyDrive代表取締役CEO 福澤知浩氏(右)

 Arnaud氏は、自動制御とロボティクスの博士号を取得後、航空機業界で30年ほど経験を積んできた。Airbus社では、プログラムマネージャーとしてヘリコプターや大型航空機の開発を推進し、Volocopter社ではCTOとしてeVTOL開発のための新技術開発や組織強化に従事した。Arnaud氏のこれまでの知見・経験を生かし、SkyDriveは空飛ぶクルマ「SD-05」の機体開発をさらに加速するという。

 機体開発を推進するCDOのArnaud氏と、型式証明(※1)取得に向けて尽力する最高技術責任者(CTO)の岸信夫氏が密に連携することにより、同社は2025年の事業開始を目指すとしている。

※1 国土交通省が航空法に基づき、新たに開発された航空機について、その型式ごとに設計、構造、強度、性能などが所定の安全基準および環境基準に適合していることを証明するもの。この証明のためには強度試験や飛行試験など、各種審査が行われる。

Arnaud Coville氏(左)と、CTOの岸信夫氏(右)

各者コメント

最高開発責任者(CDO) Arnaud Coville氏

 SkyDriveは業界を牽引する可能性に満ちた企業であり、この度CDOとして入社したことを誇りに思います。これまで培ってきた、航空機開発に関わる国際的な専門知識やマネージャーとしての経験は、SkyDriveのエンジニアリングチームのさらなる成長と、機体開発の加速に貢献すると信じています。SkyDriveのみなさんと協力し、私たちの最初の商用モデルである『SD-05』が市場で成功することを楽しみにしています。

代表取締役CEO 福澤知浩氏

 この度、当社の最高開発責任者として、Arnaudさんを迎えられることを大変嬉しく思います。航空機だけでなく、ゼロ→イチの機体開発経験が豊富で、スタートアップでのマネジメントに関する知見も深いArnaudさんのCDO就任は、日本発の空飛ぶクルマを開発するという挑戦を更に前に進めるものだと確信しています。チーム全員の個性・強みを最大限に生かしながら開発を率いていただくことで、当社は引き続き、世界中の人々が日常的に心地よく使えるエアモビリティの開発を推進してまいります。

Arnaud Coville氏 略歴

2000年7月Fairchild Dornier GmbH入社
2002年11月Diehl Aerospace GmbH入社
2005年1月エアバス・グループ入社
2015年3月エアバス・グループ H135のプログラムマネージャー就任
2018年6月エアバス・ヘリコプターズ トランスフォーメーション/
デジタライゼーションプロジェクトマネージャー就任
2020年5月Volocopter GmbH Volocityの開発マネージャー就任
2020年7月Volocopter GmbH 最高技術責任者(CTO)就任