2022年11月16日、Flight PILOTは、東芝よりSCiBセルの提供を受け、配列や保護基板・パッキング等をドローンなどに流用可能なバッテリー開発を行い、性能試験を終えてプロトタイプの製作が完了したことを発表した。今後、量産化に向けて開発を継続するとしている。

 SCiBは、高い安全性を確保しながら、2万回(ある特定条件下で実測した数値)を超えるサイクル寿命、急速充電性能、高入出力性能、低温性能、広い実効SOC(State of Charge:充電状態)レンジ等の特性を有する二次電池である。

項目SCiB一般的なリチウムポリマー電池
充電回数2万回以上
※ある特定条件下で実測した数値
数百回
充電時間6分で80%以上充電
※ある特定条件下で実測した数値
数十分
SOCレンジ0~100%で使用可能過放電により劣化
発火の可能性極めて少ない有り
使用温度範囲-30~60℃0℃~35℃

 同バッテリーは電圧が24Vと48Vの2種類、インターフェースコネクタはXT90とAS150の2種類を用意する予定。また、ドローン用途だけでなく、ポータブル電源・UPS等、各二次電池の代替としても使用でき、要望に応じてカスタマイズにも対応するとしている。

開発中のバッテリーイメージ「24Vタイプ」(左)、「48Vタイプ」(右)