九州電力、日本電気(以下、NEC)、ニシム電子工業、西日本プラント工業、正興電機製作所は、総務省の「令和4年度 課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」の公募に「地方公共団体と連携したローカル5Gの活用による火力発電所のスマート保安の実現」を目的とした提案を行い、2022年8月5日に採択された。

 この実証事業では、九州電力の苓北発電所(熊本県天草郡苓北町)において、「自動走行ロボットやドローン等による複数ソリューションでの火力発電所のスマート保安並びに災害発生時における熊本県天草地区孤立化の課題解決の有効性を検証する課題実証」「ローカル5G等の電波伝搬モデルの精緻化・エリア構築の柔軟性の技術実証」を、2022年12月から2023年2月までの予定で実施するとしている。

 具体的には、苓北発電所内に構築するローカル5Gネットワークを活用し、①AI画像認証による発電所への入退管理、②自動走行ロボットによる車両誘導、③ドローンによる巡視・点検、④高精細カメラによる監視を実証する。

 また、九州電力は熊本県と「災害発生時における苓北発電所港湾等施設の使用に関する協定」を2022年6月に締結しており、同実証により苓北発電所における迅速な対応につなげていくとしている。

各社の役割
九州電力(コンソーシアム代表)全体統括、課題実証(ドローンによる巡視・点検)、導入効果の評価や実装・横展開の可能性評価、報告書の取りまとめ等
NEC技術実証、課題実証(AIの画像認証による入退管理、高精細カメラによる監視)
ニシム電子工業実証環境構築、技術実証の支援
西日本プラント工業実証環境構築、課題実証の支援
正興電機製作所課題実証(自動走行ロボットによる車両誘導)