2022年8月23日、ヤマハ発動機は、産業用無人ヘリコプターを活用した森林計測サービスにおいて、クラウドサービス「ヤマハモーターフォレストマネジメントシステム(YFMS)」の提供を開始したことを発表した。

 同社では、森林計測結果の報告書とともに計測解析結果のデータを顧客に納品してきたが、測定解析結果のデータが大容量であるため一般のパソコンでは扱いづらく、またデータを活用するには多機能かつ専門的な地理情報システム(GIS)の操作法を習得する必要があった。
 YFMSは、データ活用のための機能を絞り込み、直観的な操作性を採用。ハイスペックな専用パソコンを必要とせず、インターネット接続ができる環境であれば利用できる。

 森林計測サービスでは、自動航行機能などを備える自社製の産業用無人ヘリコプターを活用する。高解像度LiDARを搭載し、樹頂点から30~50mの上空より1秒間に75万回のレーザーを照射することで、高密度・高精度な点群データを計測範囲の全域から獲得する。

クラウドサービス「YFMS」主な機能

1. 対象森林全体の状況を俯瞰し、施業対象エリアを検討する際、確認したい計測結果をプルダウンメニューで選択し、背景地図を重ねて表示

2. 施業場所・施業ルート・立木の様子などを確認したい際、森林計測時に得られた点群データを用いて、林内の任意場所の断面図を作成・表示

3. 複数の作業道案から効率的な作業道を選択したい際、作業道として伐開される場所に存在する立木の本数・材積、作業道を使って集材可能な範囲に存在する立木の本数・材積を確認可能

林内断面図の作成・表示画面(一例)
作業道作設の支援画面(一例)