2022年7月28日、コマンドディーは、熊本県阿蘇市に広さ約200haの法人・団体向けレンタルドローンフィールド「阿蘇ドローン手形BIZ」をプレオープンしたことを発表した。

 航空法の改正により、年内にレベル4(目視外飛行および第三者上空の飛行)が解禁される予定だが、さまざまなテストに適した広域かつ安全性が担保できるフィールドは、国内には少ない。ドローンの実証実験等は、安全担保のために水上もしくは森林等で実施することが多く、飛行場所の許可をとるために多数の地権者へ確認したり、電波環境の安定性、緊急着陸可能なエリア等を考慮したりする必要がある。実施までに手間とコストがかかるといったこうした課題を、ドローンフィールドを開設することで解決する。

 また、少子高齢化や草原の利活用のあり方の変容によって、阿蘇地域の広大な草原を維持していくことが年々困難になっている。草原をドローンフィールドとして提供することによって、売上の一部をフィールドのある馬場豆札牧野の維持のために活用するとしている。

 元々は放牧を行っていた牧野である同フィールドは、第三者が入らない約200ha(2.5km×800m)の草原で、高い木々がほぼない牧草地帯となる(放牧用の柵など有り)。電波および見通しがよいなだらかな平地で、全エリアLTE接続が可能。エリアを横断できる私道を完備しており、車両で追跡ができる。緊急などの際も牧草地帯に着陸することで機体の衝撃も少ないという。電気や休憩所なども完備、阿蘇熊本空港から車で1時間となる。

 利用例は、ドローンレースや練習会、講習会、実証実験、デモイベント、VTOLや有人機など次世代機の長距離飛行テストなど。

 年内はプレオープンとしてテスト価格で提供し、本格的に始まる航空法の改正に合わせた使いやすく長距離飛行が可能なフィールドとして整備していくとしている。

紹介映像 阿蘇ドローン手形BIZ(コマンドディーYouTubeチャンネル)