2022年6月30日、東芝エレベータは、クラウドを介したデータ通信によるエレベーターとロボットの連携機能を開発し、実証実験を行ったことを発表した。
 汎用性の高いクラウドを活用することで、エレベーターがロボットなどさまざまな機器と容易に連携できるようになり、建物内のサービスへの活用が可能となる。

 今回の実証実験では、ZMP社製のロボットクラウド管理システム「ROBO-HI(ロボハイ)」と、エレベーターのクラウド間をデータ通信で連携。同社製のロボット「PATORO (パトロ)」からの信号で人の手を介さずにエレベーターの目的階を選択し、エレベーターの到着確認、乗車、目的フロアへ移動した後、エレベーターを降車、降車を終了するという一連の動作を確認した。

クラウドから信号を受けてエレベーターに乗り込むロボット(実証実験イメージ)

 労働者不足や作業者の高齢化といった社会課題を背景として、オフィスビルや商業施設におけるサービスロボットを活用した警備や清掃、自動配送などのニーズが高まっている。
 同社は、今回の実証実験での結果分析を進めるとともに、建物の運用・管理の高度化・効率化といったサービスの向上に向けた、汎用性の高いクラウドの研究・開発の取り組みを加速させるとしている。