2022年1月28日、GROUNDは、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスグループのカスミへ自律型協働ロボット「PEER」を納入したことを発表した。同日新規開店する「BLΛNDEつくば並木店」が提供するネットスーパーサービスにおけるピッキング支援ソリューションとして活用する。

店内で実稼働する自律型協働ロボット「PEER」

 PEERは、カスミが運営するネットスーパー「オンラインデリバリー」のピッキング支援ソリューションとして、BLANDEつくば並木店の店舗内で稼働する。店舗面積は2,353平方メートル。

 ロボットと人が協働でピッキング作業を行うことで省人化を図る同ソリューションは、タブレット端末によるユーザーインターフェイスにより、作業者のピッキング効率の向上、人為的ミスの低減、少ないトレーニング時間での作業習熟が可能。カメラおよびLiDARからの情報によるSLAM技術(自己位置推定と環境地図作成)で、リアルタイムにロボット自身が位置情報を取得し、人と協働しながら作業支援を行う。経路情報を設定することなく自律走行できるため、経路上の障害物を回避した最適な経路を選定する。

 少子高齢化の加速により、日本では慢性的な人手不足が大きな課題となっている。特に、食品スーパーをはじめとする地域密着型の小売業では、店舗近隣に居住する人々による労働力への依存度が高く、店舗内業務の高度化・複雑化に伴い、従業員一人あたりの生産性向上が急務となっている。

各社コメント

GROUND 代表取締役社長 CEO 宮田 啓友氏

 新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の中で、食料品宅配サービスをはじめとする非接触型の商取引が拡大しています。このような状況の中、カスミ様の新業態店舗において、日本で初めてとなる実店舗での自律型協働ロボットの導入を迎えることができ、大変嬉しく思っています。「PEER」は、カスミ様が展開される「オンラインデリバリー」における大幅な業務効率化の一助となると確信しています。今後は、食品スーパーのみならず、ホームセンター、専門店など、あらゆる業態で「PEER」の活用が進むことを期待しています。

 両社で小売業におけるDXに取り組むとともに、我々のビジョンである「すべての人にとって永久に持続可能な物流の未来へ」に基づき、事業を加速させてまいります。

カスミ代表取締役社長 山本 慎一郎氏

 我々が検討を進めているMFC(マイクロ・フルフィルメント・センター)に向けたマイルストーンとして、商品のピッキング作業の業務支援でDXを活用した取り組みの一つとして「PEER」を採用いたしました。

 新業態店舗2店舗へ先行導入し、まずは店内作業のピッキング支援での有効性を実地検証し、今後の新規プランへ発展させてまいります。