2022年1月18日、HIEN Aero Technologiesを2021年12月21日に設立したことを同社が発表した。

 HIEN Aero Technologiesでは、電動エアモビリティに共通する航続距離不足の問題を独自のハイブリッド・システムで解決するとしている。また、大型ドローンから6人乗りeVTOLまでをスケーラブルに開発し、共通アーキテクチャによる信頼性と適時性を持つ機体の実用化に取り組む。

 2022年に大型ドローンを提案し、インフラおよび法整備のための実証実験や危険区域の監視、貨物輸送などに向け受注を開始する。2025年の大阪・関西万博を目標に機体をスケールアップし、エアタクシーサービスの提供も可能な2人乗りeVTOLを開発、さらに2030年には6人乗りeVTOLを市場に投入することを目指すとしている。

開発マイルストーン

 同社の代表取締役である御法川学氏は法政大学理工学部機械工学科の教授で、同学科航空操縦学専修の設立を主導。法政大学大学院アーバンエアモビリティ研究所長や、空の移動革命に向けた官民協議会の構成員、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の顧問を務めている。

 同社の役員および発起人は、5人乗りヘリコプターの電動化開発で主要な役割を果たしたエレクトロニクスの専門家をはじめ、管理・財務、流体計測、デザインエンジニアリング、バッテリー製造のそれぞれに関する専門家で構成されている。

 発起人には、福島県に複数のものづくり拠点を持つ菊池製作所が加わり、同社も「福島イノベーション・コースト構想」の中心地である南相馬市に開発拠点を設ける予定だという。