2021年12月14日、FLIGHTSは米Inertial Labs社と、Inertial Labs社のLiDAR製品「Remote Sensing Payload Instrument(RESEPI)」に関する日本総代理店としての契約を締結したことを発表した。これにより用途に沿ったドローン搭載用LiDARシステムの提案が可能になる。両社は今後、同製品の国内市場への導入を進めていくとしている。

(出典:Inertial Labs

 Inertial Labs社は、ドローンなど工業機器の姿勢制御や、自動運転の制御に重要なIMU(角速度・加速度の高精度な計測装置)などの慣性システムの開発・製造、アプリケーションサービスを提供している。
 慣性システムはLiDARシステムの中でも重要な役割を担う構成パーツである。Inertial Labs社は航空宇宙、防衛など幅広い分野に向けた開発を行い、世界20ヶ国以上でサービスや製品を提供している。また、LiDARシステムの性能を決める大きな要素である各構成要素のインテグレーション技術にも強みを持つ。

 今後FLIGHTSはInertial Labs社の協力のもと、同社のカスタマイズ可能なドローン搭載用LiDARシステムであるRESEPIの日本独占販売事業を展開する。
 このパートナーシップ契約の締結により、FLIGHTSではRESEPIの販売だけでなく、今後日本の市場にさまざまなソリューションをいち早く研究開発し、広く提案していくことが可能になるとしている。

(出典:Inertial Labs

各社コメント

Inertial Labs Vice President Anton Barabashov氏

 この度のFLIGHTSとの提携は当社にとって大変喜ばしい出来事です。

 日本の文化はほかの多くの国とは大きく異なります。日本の意思決定は慎重に行われることが多く、関係性の構築においては緻密な計算の上に成り立っています。こうした文化的背景が、今後の我々の研究開発や業務提携をより充実したものにしてくれると期待しています。

 世界で最もテクノロジーが豊富な国にパートナーがいることだけでなく、FLIGHTSと協力してLiDAR-SLAMやオプティカルフローアルゴリズムなどのより自律的な機能を兼ね添えたソリューションの開発を進められることを、大変うれしく思います。

FLIGHTS 執行役員 加塩博士氏

 今回の提携により、志を共にする頼もしいパートナーができたことを大変嬉しく思っています。Inertial Labs社は慣性システムの製造・開発を手がける専門家集団として、既に20カ国以上にネットワークをもち、航空・宇宙・鉄道など幅広い分野に必要とされるソリューションを販売している実績があります。

 今回のパートナーシップ締結により、FLIGHTSでは既存のサービスを提案するに留まらず、デジタルツインが私たちの身近となる世界において、「今」必要となるソリューションを、より早いスピード感で作りあげていきたいと考えております。