11月4日、名古屋鉄道は、災害時における運行復旧前の線路設備点検等の課題を解決するため、同社の築港線でドローン飛行の実証実験を実施すると発表した。

 同実証実験は、愛知県の「無人飛行ロボット活用促進事業」を受託して行うもので、プロドローン、KDDI、中日本航空の協力のもと、11月17日に実施する。

 これまで同社係員が巡視していた豪雨など災害後の鉄道運行復旧に向けた線路設備点検を、ドローンで行う運用モデルを想定。実際の営業線である名鉄築港線上(大江駅~東名古屋港駅)約1.3kmを往復する。3DマップやLTE通信を使用した自律飛行と映像中継等の技術検証を行い、初動点検の自動化・省人化の実現を検証する。なお、市街地の地上営業線におけるドローンの実証実験は国内初の試みだという。

 名古屋鉄道は災害初動点検だけでなく、構造物等の定期点検での活用も想定してドローン操縦士の育成にも着手しており、今後実フィールドでの実験・検証を重ね、早期導入を目指すとしている。

飛行ルート
名鉄築港線
3Dマップイメージ(中日本航空 作成)
使用機体(PRODRONE)