2021年8月27日、エア・ウォーターは、同社グループのセブントゥーファイブが、ドローンを活用した自治体・消防当局向けの災害対策支援サービスを9月1日より販売すると発表した。災害発生時の早期対応としてドローンの使用を検討する自治体・消防当局向けに、災害対策用ドローンおよび被災状況調査分析システムの提供、実証実験の実施サポートおよびドローン活用のコンサルティングサービスを行う。
セブントゥーファイブは、ドローンによるインフラ・プラント点検やスマート農業の実用化に向けた支援など、ドローン関連サービスを展開している。同社は、AI画像解析技術を利用してドローン空撮画像から人やモノを検出する「被災状況調査分析システム」を開発。国内メーカーと共同開発したドローン機体とあわせて、ドローンの飛行操作を含む防災訓練、同システムを実際に運用していくためのルール作りなどを含めた自治体・消防当局向けの「防災ドローンソリューション」として提供を開始する。
今後、複数のドローンの管理機能など同システムの改良を進めるとともに、消火設備や空気呼吸器などを開発・製造するエア・ウォーター防災と連携して、全国の自治体・消防当局の防災対策を支援していく、としている。
「被災状況調査分析システム」概要
ドローンの飛行を管理し、飛行中に撮影した画像をAI解析する。
1. AI画像解析機能
事前にブルーシートや人など検知させたい対象をシステムに学習させることで、飛行中に撮影した画像から対象の有無についてAI解析する。解析結果はPCのシステム画面の地図上にマッピングされる。
2. 運航履歴・飛行軌跡の記録
ドローンの飛行履歴を一覧で表示。地図上の赤い線は飛行軌跡。複数の飛行履歴を選択し、地図上に軌跡を表示することも可能。
3. リアルタイム配信
ドローンで撮影した映像は、同システムを起動しているPCでリアルタイムに閲覧できる。
「防災ドローンソリューション」概要
「被災状況調査分析システム」に加え、以下の内容が含まれる。
1. 災害対策用ドローン
防災用途に適した軽量・高剛性のドローン機体
2. 防災訓練の実施サポート
災害発生後、迅速にドローンを活用するための操作トレーニングやルール作りを支援
3.実運用に向けたコンサルティング
ドローン運用体制の構築や重要施設の3Dモデル化、災害対策用オルソ画像(空撮した画像をつなぎ合わせ、真上から見たように被写体の位置や大きさを正確に表示した画像)の制作等