2021年7月9日、A.L.I. Technologies（以下A.L.I.）は、ミサワホームのコンセプト住宅「グリーン・インフラストラクチャー・モデル」に、ドローンによる個別配送システムを実装したことを発表した。移動式ドローンポートと、それに対応したドローン配送システムから成り、将来的に荷物の配達状況可視化システムに連動することを想定している。

　居住者が専用アプリケーションを使いドローンポートを屋外に移動させておくと、A.L.I.の運航管理システム「C.O.S.M.O.S（コスモス）」により制御されたドローンがポートへの離発着、荷降ろし、配送拠点への帰還を行う。受け取り後、ドローンポートは屋根下の待機場所まで戻り、ワイヤレス給電により充電して待機する。IoTとC.O.S.M.O.Sを組み合わせることで、アプリケーション連携、自律飛行、ワイヤレス給電が可能となる。

　外出が困難な際の日用品や医薬品の注文配送ニーズに応えるほか、受け取り時に在宅の必要がないため、居住者は荷物の受け取りを気にせず自由な時間を過ごすことができる。

　C.O.S.M.O.Sを活用することで複数台・複数案件の同時オペレーションが可能となるため、多様なユースケースにも対応することができる。
　配送会社と連携し、一部地域における配送の代替手段としてドローンを使うことにより、再配達の負担軽減やCO2排出低減といった持続可能な物流手段となることが期待される。

　同社は今後、レベル４（有人地帯の目視外飛行）を想定したドローンによるインフラ構築を目指す、としている。