岡山県倉敷市の航空宇宙産業の実現を目指すMASCは、中国・広州の空飛ぶクルマ技術基盤会社であるEHangホールディングス(以下EHang)と、2021年6月4日、岡山にて空飛ぶクルマ「EH216」の無人試験飛行を実施し、5分間の飛行に成功した。MASCによると、国土交通省航空局より屋外での試験飛行許可を受けた日本初の事例である。

 日本政府は空飛ぶクルマの実現に向け、2018年に「空の移動革命に向けた官民協議会」を設置し、ロードマップを策定。当該ロードマップでは、日本での2023年の事業開始を目標に、地方での人の移動から都市での人の移動まで実用化の拡大を目指している。国土交通省航空局ではロードマップに基づき、空飛ぶクルマの機体や運航の安全基準、操縦者の技能証明基準などの制度整備を検討している。

 EHangにとって今回の日本での試験飛行は、韓国3都市に続く東南アジアでの新たなマイルストーンとなる。同社は都市における空の移動革命を牽引し、さらに多くの人が新しい未来のライフスタイルを楽しむことができるよう、多くの国や地域で試験飛行を行う方針である。

EHang 216 AAV Conducted Trial Flights in Japan(EHang)