2021年5月18日、プロドローンは青森県産業技術センターとともに、水中環境の調査向け応用研究に対応した着水型ドローンの検証を開始したと発表した。

 青森県産業技術センターでは、より深い漁場の撮影や小型水温計等の吊り下げが可能になる装置の開発を行っている。この装置により、従来よりも機動的にデータを取得できるようになり、効率的な漁場環境調査が実現する。

 プロドローンは着水型ドローン「PD4-AW-AQ」に吊り下げ装置を取り付けて、実機提供と運用サポートを行う。同機はタッチ操作だけで事前に設定された目的地までフライト、着水、離水、帰還が可能な操縦システム「タップフライト」を備えているため、操作も簡単である。
 ドローンにカメラ付き吊り下げ装置を搭載することで、より機動的で簡便な調査が実現し、ピンポイントでの海藻類の分布調査や、磯焼けの原因になるウニの生育状況が確認できるようになるという。

着水型ドローン「PD4-AW-AQ」
「PD4-AW-AQ」試験飛行の様子
「PD4-AW-AQ」着水の様子

 実証実験では、青森県産業技術センターの各研究所が、それぞれ以下に取り組む。

水産総合研究所 :海藻分布調査における吊り下げ装置の動作確認と水中撮影データなどの検証

内水面研究所 :湖沼環境調査における吊り下げ装置の動作確認と水温塩分データなどの検証

八戸工業研究所 :吊り下げ装置の開発

 現在、ドローンと機体に設置したカメラによるアマモ類やホンダワラ類などの水中撮影に成功しており、今後は吊り下げ装置を実装してカメラや小型水温計等からデータを取得し、その確認・検証を行うとしている。

ドローンで撮影したアマモ類
ドローンで撮影したホンダワラ類