2021年5月14日、プロドローンは、GMOグローバルサインとドローンの通信セキュリティ強化のための実証実験を開始したと発表した。両社は2020年11月、通信・制御のセキュリティ強化における技術供与に関して基本合意を交わしている。

 ドローンの社会実装に向けたロードマップ(※1)では、2022年を目標に、有人地帯における目視外飛行(レベル4)の実現に向けた環境整備・技術開発の詳細が示されている。これらの開発要素のなかで両社は、ドローンの運用における機体・操作システムの乗っ取りや、機体から送られる通信データの改ざん・盗聴など、セキュリティリスクへの対策を大きな課題として捉えている。

 こうしたドローンの通信に関するセキュリティリスクに対応するため、GMOグローバルサインの電子証明書が格納されたセキュリティチップをドローンに搭載し、コントローラー、機体の相互認証と通信の暗号化、またドローンからのデータ送信の秘匿化に関する実証実験を行う。

 プロドローンは、GMOグローバルサインから無償提供される電子証明書とセキュリティ技術に関する情報や知見を得て、実運用時における機体操作情報、運輸物資情報、取得データ、顧客や課金データなどの秘匿技術の実装を進める、としている。

※1 小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会「空の産業革命に向けたロードマップ2020」https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/pdf/siryou14.pdf