2021年1月14日、大阪府、大阪市、大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」(以下、推進チーム)は、関西電機工業が大阪城公園で実施する、サーモグラフィを搭載したドローンを活用した公園内施設・設備の赤外線画像等の撮影に関する実証実験を支援することを発表した。

左:今回使用するドローン、右:サーモ画像(イメージ)

 関西電機工業は、自社が設計監理から施工まで取り扱うソーラーパネルの定期点検などでサーモグラフィを活用し、省力化することを検討してきた。今回の実証実験ではその技術を応用し、大阪城公園内の堀の上空でサーモグラフィを搭載したドローンを飛行させ、画像データの転送スピードや操作性などの機能をはじめ、赤外線画像や映像の撮影により敷地内施設・設備の表面温度の状態を把握し、維持管理業務における実用性を検証する。

 関西電機工業は、大阪商工会議所と産業技術総合研究所の人工知能技術コンソーシアム(AITeC)が2020年2月に実施した「AIビジネス創出アイデアコンテスト 2020」において、サーモグラフィ画像をAIが解析することで、ソーラーパネルの異常検知や乗用車の視界不良時の運転支援に活用するアイデアを提案。AITeC会長賞を受賞し、大阪商工会議所とAITeCが事業化を支援している。今回の実証実験で実用性が実証できればAIの活用を検討するという。

 推進チームでは、大阪における実証実験をより円滑・効果的に実施できるよう支援しており、その一環で2019年10月から2020年3月まで大阪城公園における実証事業の提案を募集していた。今回の実証実験はその募集に対して提案があり、検討チームが窓口となって大阪市の関連部局と調整を進めてきたものである。

 今後も推進チームでは、緊密に連携し「未来社会の実験場」をコンセプトとする2025 年大阪・関西万博を見据えて、引き続き実証支援の取り組みを積み重ね、大阪における新たなビジネス創出に取り組む、としている。

実施概要

実施日時 :2021年1月25日(月)13:00〜16:00
場 所 :大阪城公園西の丸庭園東岸(大阪府大阪市中央区大阪城2)
実施主体 :関西電機工業
※ 雨天もしくは強風の場合は中止。実施の予備日は2月1日(月)。