2020年11月12日、空飛ぶクルマ(※1)を開発するSkyDriveは、東北経済産業局が推進するスタートアップ企業育成支援プログラム「J-Startup TOHOKU」(※2)支援対象企業のひとつに選出された。

「J-Startup TOHOKU」について

 経済産業省では「2023年までにユニコーン等を20社創出」という政府目標を達成するため、2018年6月にスタートアップ企業支援プログラム「J-Startup プログラム」を開始、2020年7月からは、スタートアップ企業支援のエコシステムを地域経済の活性化に繋げるため「J-Startup プログラム」の地域展開を開始した。

 「J-Startup TOHOKU」は「J-Startup プログラム」の地域展開として、内閣府からスタートアップ・エコシステムの推進拠点都市に選定された仙台市と、東北経済産業局が中心となり立ち上げられた。東北地域が一体となったスタートアップ・エコシステムの構築・強化を目指す。

SkyDriveについて

 日常の移動に空を活用する未来の実現を目指し、2018年7月に設立。空飛ぶクルマの開発においては有人飛行試験を実現し、官民協議会の構成員として制度設計にも関与している。30kg以上の運搬が可能で安全率の高い産業用ドローン「カーゴドローン」の開発も進めており、2019年11月には実証実験を開始した。空飛ぶクルマは2023年のサービス開始を予定、カーゴドローンは販売中である。

空飛ぶクルマ 有人飛行試作機「SD-03」
産業用ドローン「カーゴドローン」

SkyDrive代表取締役CEO 福澤知浩氏 コメント

 「J-Startup TOHOKU」に選定いただき、感謝申し上げます。改めて身の引き締まる思いです。弊社は、労働力の代替となる重量運搬物ドローン「カーゴドローン」、2023年度の実用化を目標としている「空飛ぶクルマ」、2つの製品開発に関して、福島ロボットテストフィールドも活用させていただいております。モノづくり、特に弊社のようなモビリティにおいては、大きな試験施設が必要であり、その観点から、福島ロボットテストフィールドは、非常に有り難く開発の加速に繋がっております。福島をはじめ、東北地域と一体となって、東北経済の活性化に繋げられるよう開発を進めて参ります。

注釈

※1 空飛ぶクルマ :正式名称を「電動垂直離着陸型無操縦者航空機(eVTOL:electric vertical takeoff and landing)」と呼ばれ、電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸が大きな特徴。モビリティ分野の新たな動きとして、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進んでおり、日本においても2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、都市部でのタクシーサービス、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などにつながるものとして期待されている。今後は、2023年の事業開始、2030年の本格普及に向けたロードマップ(経済産業省・国土交通省)が制定されている。

※2 参照:「J-Startup TOHOKU」を開始(経済産業省 東北経済産業局)